スパーキングサマーC(7月21日 川崎 サラ3歳上 別定 南関東G3 1600m 不良)
(1)イシノダンシング
(55・左海誠二) 1分39秒8
(2)トキノフレンチ
(53・今野忠成) 3
(3)コアレスデジタル
(53・戸崎圭太) 3
(4)ジルハー
(53・的場文男) 2
(5)キンセイジャック
(53・石崎隆之) 1.1/2
………………………
(6)マズルブラスト
(55・内田博幸)
(7)チョウサンタイガー
(57・酒井忍)
(8)インターセフォー
(55・張田京)
単870円
馬複2,130円
馬単4,360円
3連複8,350円
3連単45,000円
イシノダンシングが、文字通りの横綱相撲で圧勝した。カイジンクンが、長休明け(22か月)ながらさすがのダッシュ力でハナを切り、9戦8勝の上昇馬トキノフレンチがスッと2番手。イシノダンシングはその直後を絶好の手応えで進んでいく。1000m通過61.4秒の平均ペース。「砂をかぶらない位置につけられた。それにしても走りましたね。今日のレースは満点がつけられる」(左海騎手)。直線中ほどで並ぶところなく突き抜け、最後は独走の3馬身差。1600m・1分39秒8も、南関東G3としては出色といえるだろう。何よりラスト1F12.7秒の数字が、まだまだ伸びる勢いを示している。
イシノダンシングは、6歳夏にして重賞初挑戦、初勝利。ここまで計14勝ながら条件級の実績にすぎず、ゲート難、折り合い難など、準OPで一進一退を繰り返していた。ただ半兄に皐月賞馬イシノサンデー(盛岡・ダービーGPも勝っている)、元より潜在能力は相当高く、いったん闘志に火がついていい脚を長く使う。この結果により、9月20日「日本テレビ盃=交流GII」の優先出走権を獲得した。父ダンシングブレーヴ。ハードルの高さはさておき、自身適性はむしろ1800〜2000m級にあるかもしれない。エスプリシーズ引退後、しばし勢いが止まっていた武井栄一厩舎。ビービートルネードの東京ダービー制覇から再び上げ潮に乗ってきた。勝負ごとにおける“流れ”と“運”は、つくづく不思議で神秘的だ。
トキノフレンチは、結果離されたものの立派な2着と納得できる。準OPを飛び越して重賞挑戦。臆することなく自分のフォームで走り抜いた。A級昇格。心身とも逞しさがあり、今後は他場遠征などを含め視界が大きく広がった。ゴール際鋭く伸びたコアレスデジタルも、前有利の馬場、展開を考えると合格点。JRA・5勝、パドックなど素晴らしい馬っぷりをみせ、6歳ながらもうひと花の期待が浮かぶ。インターセフォーは道中中団を進んだものの、3〜4角ですでに手応えが怪しかった。正直敗因がつかめない。強いていえば本質的に道悪がよくないことか。マズルブラストは行き脚がつかず後方から。直線もじわじわとしか伸びなかった。羽田盃、東京ダービーそれぞれ3着。しかし以後、成長力ひと息の感も否めない。