
▲佑介騎手とC.ルメール騎手の対談はついに完結(撮影:桂伸也)
「日本のシステムは世界一だと思う」世界を知るルメール騎手から見た日本競馬
──年明けのインスタライブで「目標はリーディングを獲ること」と宣言されていましたが、何度その座についても、やはりリーディングは一番のモチベーションですか?
ルメール そうですね。アスリートには目標が必要です。トップオーナーとトップトレーナーから依頼がある以上、リーディングには絶対にトライする必要がある。そういう立場だと思っています。もちろん、騎乗オファーが少なかったら難しいし、トライするとしても大きな目標にはならないけど、今の僕のポジションでは、絶対にトライしないといけない。
──ちなみに、MVJは狙わないんですか?
ルメール MVJは…(苦笑)。
佑介 狙うのではあれば、いっぱい乗らないと(笑)。
ルメール インポッシブル!
佑介 実際、騎乗数の項目では、クリストフ・ルメールよりカンタ・タグチのほうがポイント高いもんね(笑)。なんせ、クリストフと(川田)将雅はポイント0だから(騎乗回数16位以下は0ポイント)。
──8年半前の『with佑』を見返したら、「フランスではリーディングを獲れなかったので、日本でリーディングを獲ることが目標」だとおっしゃっていて。その目標は十分達成されたわけですが、その先の夢や目標はありますか?
ルメール 凱旋門賞を勝つこと。フランス人ですから、やっぱり勝ちたいです。それも日本の馬でね。勝ったら引退します。
佑介 引退宣言出た(笑)。
ルメール 冗談です(笑)。
──ビックリした(苦笑)。冗談とはいえ、“引退”の二文字が出たところで、セカンドキャリアについてはどう考えていらっしゃいますか?
ルメール いろいろ考えてます。何をやるか決めているわけではないけど、若いときからとにかく競馬が大好きね。だけど、競馬はちょっと難しい時期というか、アメリカやヨーロッパなどではけっこう問題があります。
佑介 人気自体がね、もう日本とは違う。
ルメール そうね。お客さんも少ないし、動物愛護団体のプレッシャーもすごい。競馬のイメージもよくないし、あまりお金もない。
──日本の競馬界には、馬券の売り上げという莫大な資金がある。根本のシステムが違いますよね。
ルメール そうですね。だから、僕の目標は