
▲ミルコ騎手がアメリカの競馬に関する質問に答えます!(撮影:林真衣)
欧州や香港、オーストラリアなど世界各地のジョッキーが取得するJRAの短期免許。今回はなぜアメリカのジョッキーは来ないのか? というユーザー質問をお送りします。
現地で長期間騎乗したこともあるミルコ騎手が、ヨーロッパや日本との大きな違いを解説! 体力勝負であるジョッキーの仕事には、各国で違った大変さがあるそうです。経験者から見た米国競馬の特徴や、当時のスケジュールを伺いました!
(取材・構成=森カオル)
Q「ミルコさんは以前、アメリカで長期間騎乗されていたこともあるそうですが、アメリカのジョッキーが短期免許で日本に乗りにこないのはなぜだと思いますか?」(ブリックさん)
ミルコ 理由はひとつではないと思うけど、まずアメリカのジョッキーは、けっこう忙しいですね。火曜日から土曜日まで、5日連続で開催があったりするから。それに、調教も毎日ありますね。調教してそのまま競馬場に行って、競馬に乗って、6時とか7時くらいに競馬が終わる。
みんな日本の競馬にはけっこう興味があるんだけどね。賞金は高いし、世界レベルの馬はいるし、ダート競走も充実しているし、ジョッキーたちのなかで盛り上がってはいるんだけど。
──ヨーロッパのジョッキーも、スケジュール的にはあまり変わらないのでは?
ミルコ 競馬に関しては変わらないです。ヨーロッパも週に4日とか5日とか競馬があるから。ただ、上位のジョッキーは、毎日は調教に乗らない。大事な馬だけ乗りに行く感じ。その点、アメリカは調教にも毎日乗ります。人によると思うけど、10頭くらい調教に乗って、そのあと競馬ですね。
──それはハードだ…。
ミルコ けっこうきついね。いつも乗っている厩舎とは、そうやって毎日一緒に仕事をしているから、上位のジョッキーたちもなかなか自分の国から離れられない。長い間留守にしたら、