こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、阪神競馬場で行われるチューリップ賞(GII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
速い上がりを使えるタイプに注意
今週末はいよいよ約11か月の改修工事を終えて阪神競馬場での開催が帰ってくる。今回の改修ではダートコースは全面の路盤を入れ替えたとのことで、以前と傾向が変わってくる可能性があるので注意が必要。
芝コースの方は直線部分の外側の路盤を入れ替えたものの、それ以外は変わっていない模様でインパクトは少ないか。ただ通常1度の開催間のエアレーション作業を2度実施したとのことで、開幕週でもパンパンの馬場で前が止まらないというより、クッション性が高くフラットな馬場状態となる可能性が高そう。
レースの方の変更点として、チューリップ賞は昨年まで開催2週目に行われていたが、昨今の潮流を考慮して少しでも桜花賞まで余裕を持ったローテーションで臨めるように1週開催が繰り上がった。
それによってどんな影響が出るのかは定かではないところだが、個人的には桜花賞まで中5週を取れて、3着までに入れば確実に出走でき、本番と同じコースでのレースと、まだ賞金が足りていない馬を出走させるインセンティブは高いように感じる。
クイーンCやエルフィンSとのレース間隔が縮まったことで、そこを使ってから転戦してくるパターンは減ることが想定されるが、1勝馬は2着でも賞金安泰ではないクイーンCや、1着しか賞金加算されないエルフィンSに出走していた関西馬は端からチューリップ賞を選択する馬も多くなるのではないか。
レースの質としては、短距離質なタイプは翌週のフィリーズレビューに回ることが殆どで、3歳牝馬限定戦でバイアスがフラットな直線も長いコースとなると基本的には平均からスローで流れて直線での瞬発力勝負が基本。
近年大穴をあけたピンハイやハワイアンティアレは新馬や未勝利を勝ち上がったばかりだったが、上がり最速で底を見せずに勝ってきていた。賞金を持っている馬は直行がデフォルトなのは今後も変わらないと思うし、勝ち上がったばかりでも底を見せていない速い上がりを使えるタイプは注意が必要。