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【チューリップ賞予想】混沌とする牝馬の3歳世代 桜を見据える各馬の評価は

  • 2025年02月28日(金) 18時00分
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ビップデイジーの気になるポイント


 阪神JF→チューリップ賞→桜花賞というのは2~3歳牝馬の王道だが、今年の3歳世代は阪神JFが荒れたこと、阪神JF以外から来る馬にも頼れそうな馬がいないことで、かなり混沌としている。

 阪神JF組では当時の2着馬ビップデイジーがいるので当然重視する必要があるが、当時8番人気での好走だったところは少し気になる。阪神JFの人気薄好走馬がチューリップ賞に出てきたという前例そのものがあまり多くない。ただ今年はこの馬以外に選択肢がないのも事実だ。

 マイエレメントはアルテミスSで上がり最速の5着。正直展開は不向きだった。阪神外回りは合いそうだが、右回りが初めてという点だけが問題か。それでも権利くらいは取ってきそうに思える。

 ナムラクララは紅梅S勝ち。前走リステッド組はエルフィンS好走馬が理想なのだが、今回はいない(エルフィンS7着のサウンドサンライズのみ)のでこの馬を重視せざるをえない。血統そのものは距離をこなせるはずだが、1400mしか経験していないという点は問題ではある。キレるタイプではないと思うので恐れず位置を取りたい。

 ウォーターガーベラはきさらぎ賞10着。牡馬相手だから仕方ない面はあるがちょっと負けすぎだし、シンザン記念3着は展開も向いた。キャリア6戦で上昇余地も限られるし、個人的には評価を下げている。

 ルージュナリッシュは国枝師のクラシック出走権を確保したいところだが、地力だけで勝ち負けというのは難しそう。自在性があるだけにどんな戦略で来るか分からないが、その戦略が展開と合致する必要はありそうだ。

 馬券的には同じクラブのルージュソリテールのほうが面白いのではないかと思う。新馬や未勝利からくる馬は1600m戦を上位人気で勝ってくることが理想で、この馬はその条件にあてはまる。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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