
▲ミルコ騎手がシヴァースとのレースを振り返ります(撮影:林真衣)
ミルコ騎手とのコンビで2勝を挙げ、昇級戦に挑んだシヴァース。今回は9着となったアメジストSの騎乗に関するユーザー質問をお送りします。
鞭を入れずに下がったのは故障ではなく、思いがけない展開や馬の“気持ち”を考慮してとのこと。ミルコ騎手が「あれは僕の失敗ですね」と語る反省と、道中感じていた手応えを赤裸々に振り返ります──。
(取材・構成=森カオル)
Q「いつも応援させていただいております! アメジストSのシヴァースですが、途中促さず、鞭も入れていなかったため、何かあったのかと感じましたが、実際はどうだったのでしょうか? 窮屈な競馬になっていたこともありますし、無事に終われたのであれば良しとして、また次に期待しています!」(エルさん)
ミルコ シヴァースは…。あれは僕の失敗ですね。スタート後、外から(石川)裕紀人くん(コスモサガルマータ12着)がきて、しばらくはけっこうタイトになったね。そこで馬がエキサイトしてしまった。まさか裕紀人くんが行くとは思わなかった…。
──ミルコさんは、どういう展開を描いていた?
ミルコ ハナに行くより前に目標がいたほうがいいタイプだから、スタートをポンと出て、誰かを行かせて2番手くらいに…と思ってました。形としてはそうなりかけたけど、エキサイトしてしまったぶん、自分のペースで走れなかったね。スローの2、3番手を考えていたんだけど。
──逃げ馬不在の一戦でしたからね。
ミルコ そうです。僕、けっこう展開を勉強してました。で、絶対に遅いペースになると思ってた。内目の枠(4番枠)が当たったから、出遅れたら内で我慢する展開になるな、それで最後にヨーイドンになったら嫌だなぁと思ってたね。ジリジリの馬だから、そうなったら負けてしまう可能性が高い。
もっと嫌なのは、内で壁を作って出られなくなること。それが一番嫌なパターンだと思ってた。だから、今回は出して行ったんだけど、同じハナだとしても、もうちょっと自分のペースで行けたらもっと頑張れたと思う。

▲一番嫌なパターンは「内で壁を作って出られなくなること」(撮影:林真衣)
──1000m通過は58秒9。体感的にはもっと速かった?
ミルコ 向正面からはちょっと落ち着いてきたけど、最初の300m、400mは