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【スプリングS予想】パワー勝負のトライアル 条件マッチするピコチャンブラックに期待

  • 2025年03月15日(土) 18時00分
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まさに「スプリングS血統」と言える背景



 この季節なので渋馬場か、良馬場でも時計を要する芝状態で行われるケースが多いのが「スプリングS」。今年も時計勝負ではなくパワー優先のレースになる公算大。

 重馬場の巧拙はまだみんな不明だが、快速タイプとはいえないピコチャンブラックは少しタイムのかかるこの時期の中山1800mはベストだろうと思われる。

 父キタサンブラックは、2015年に1分49秒1でこのスプリングSを勝ち、皐月賞に挑戦している。その父ブラックタイドも2004年に1分48秒3で快勝して、皐月賞に挑んだ。

 さらには母の父ネオユニヴァースも、2003年に1分48秒2でスプリングSを勝って、続く皐月賞→日本ダービー制覇に結びつけている。

 それだけではない。ピコチャンブラックの3代母サンプリンセスは、未勝利馬として3戦目の英オークスを12馬身差で独走した名牝。秋には3歳牝馬ながら凱旋門賞を1馬身差で2着した女傑だった。その産駒バレークイーン(父サドラーズウェルズ)は日本に輸入され、祖母と同様に3戦目で日本ダービーを制したフサイチコンコルド(父カーリアン)の母となり、やがて2009年のスプリングSを制し、続いて皐月賞を勝ったアンライバルド(父ネオユニヴァース)の母になっている。種牡馬ネオユニヴァースは、稍重だった2022年のスプリングSの勝ち馬ビーアストニッシドの母の父にも登場した。

 ピコチャンブラック(父キタサンブラック、母の父ネオユニヴァース)はまさにスプリングS血統を集合させたかのような背景を秘めている。ここへきて体型はかなり父に似てきたように感じられる。

 前回の凡走は心配だが、18頭立ての激戦で馬群にもまれ集中力が切れてしまった結果だった。この中間は調教時から精神面の強化を図る手法を取り入れ、立て直しに成功。今回、12頭立ての外枠ならもまれる心配はない。

「金鯱賞」の伏兵ラヴェルもキタサンブラック産駒。キタサンブラックは不良馬場だった2017年の天皇賞(秋)の勝ち馬。2021年の米BCディスタフを激走した牝馬マルシュロレーヌは、母サンブルエミューズの半妹になる。3代母キョウエイマーチは、不良馬場の1997年の桜花賞をメジロドーベル相手に4馬身差で勝っている。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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