
▲ミルコ騎手が参加した氷上競馬とは?(撮影:林真衣)
ミルコ騎手が過去に騎乗したことがあるスイスの“氷上競馬”。年に3日しか行われないという特殊なレースに関するユーザー質問をお届けします。
“かき氷”と表現する湖の上で走るための工夫や、ジョッキールームの設備など、そこには想像もつかない世界が! 世界中で騎乗経験のあるミルコ騎手でも「ホントに特別な場所ですね」と回顧します。マイナス25度の世界で行われる世界唯一の競馬とは──。
(取材・構成=森カオル)
Q「先日ライブ配信されていた氷上競馬を見て、こんな競馬もあるのか~と少し調べてみたところ、過去にミルコ騎手も参加したことがあると出てくるではありませんか! そこで質問ですが、いくら専用の蹄鉄を履いていても、騎手の気持ちとしては怖いものなのでしょうか?」(ドライアイさん)
ミルコ スイスのサンモリッツ競馬場ね! 僕、2013年に2日間、そこで乗ったことあります。
──今年のレース映像を見ましたが、凍った湖が競馬場になっている…という解釈で合ってますか?
ミルコ そうです。湖の表面が深さ50cmくらいまで凍っていて、上の10cmだけ…なんて言えばいいかな、“かき氷”みたいにするの。毎競走、ハローを掛けて、上10cmだけ“かき氷”にする。伝わった?
──はい。“かき氷”わかりやすいです。
ミルコ 日本の競馬にたとえるなら、重馬場くらいの感じね。そこまで凍る時期は限られているから、サンモリッツ競馬場で競馬が開催されるのは2月の1週目、2週目、3週目の日曜日だけ。1週目にステップレースがあって、そこで権利を取った馬たちが3週目のリステッド競走、サンモリッツグランプリに出走できます。僕は2013年にステップレースとサンモリッツグランプリを同じ馬で勝ったの。
──いきなり行って2勝! すごい! 馬は“かき氷”の上でもちゃんと走れるんですね。
ミルコ 走れます。1cmの