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【阪神大賞典など予想】今週も将来有望調教馬たちがスタンバイ 出走馬の追い切りをジャッジ

  • 2025年03月19日(水) 18時00分
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注目を集めるショウナンラプンタの仕上がりは?


 先週お伝えした、ウマい馬券に将来有望調教の該当馬を掲載する件。先週はアネモネS、スプリングS、昇竜Sが該当レースでしたが、アネモネSは非該当馬の勝利。それ以外のスプリングSがピコチャンブラック、昇竜Sがマテンロウコマンドということで、将来有望調教が1着でした。

 今週も3歳限定のオープンクラス、重賞が計3レース。フラワーC、ファルコンS、若葉Sとすべて土曜日に行われるレースですが、各レースとも複数の将来有望調教がスタンバイ。気になる方は今週もウマい馬券を参照していただければ幸いです。

【フラワーC/パラディレーヌ】

 3戦2勝。すべて京都芝1800mでのレースということを考えると、いくら強い競馬をしているからといっても、コーナー4つの中山芝1800mは条件が違うと考えるのが妥当なような気もしますが。netkeibaの予想単勝オッズでは1番人気なのですね。

 まあ、能力が高いのは間違いないでしょう。というのも、最終追い切りがCWでラスト1Fが10.8秒。いくら6Fが88.1秒だったからとはいえ、簡単にマークできるようなラップではありません。ちなみに3月19日のラスト1Fで最速タイ。あとはこの脚力を発揮できるようなポジションにいるのか、展開になるかどうかです。

調教Gメン研究所

能力が高いのは間違いないパラディレーヌ(3月19日撮影)


【ファルコンS/パンジャタワー】

 芝1200m、芝1400mで連勝して、前走朝日杯FSは12着。個人的には消極的なレースで残念でしたが、現状は1400m以下がベストなのかも知れません。だからこそのこの距離からの始動なのでしょうが、CWでの1週前追い切りは素晴らしい動き。6F77.7秒でしたが、この馬本来のスピードを無理なく走らせることができていたという印象です。

 最終追い切りは坂路で4F53.0秒、2F24.4秒、1F12.0秒はいつもながらの素晴らしい脚力。ここまでの調教内容は文句ありませんから、ここで軽視する理由は何もないといった感じがします。

調教Gメン研究所

調教内容に文句なしのパンジャタワー(写真右奥、3月12日撮影)


【愛知杯/クランフォード】

 中7週を4本の追い切りで連勝したのが、2勝クラスと3勝クラス。追い切り本数が少なくても結果を出せるタイプではあると思いましたが、スワンSは2ヶ月ちょっとの間隔があいて、5本の追い切り本数だったことで判断の難しい部分がありましたが、13着という結果を考えると、この間隔でこの本数は凡走するということでしょう。

 あとは1週前追い切り。上記2レースは1週前追い切りのCWでの併せ馬が先着。それがスワンSでは同入だったことも気になっていましたが、今回に関しては追走して外を回したとはいえ遅れ。追い切り本数はたっぷり消化していますし、時計自体も優秀なのですが、遅れたという事実をどう評価するかでしょう。

調教Gメン研究所

追い切り本数をたっぷり消化したクランフォード(3月18日撮影)


【愛知杯/スウィープフィート】

 オークス以来のレース。レース間隔はもちろん、前走の距離が芝2400mですから、そこからの一気の距離短縮。ただ、普段の調整を見ていても、距離が短くなることに苦労するような感じはなさそうです。

 1週前追い切りでは坂路4F51.0秒で自己ベストを更新。スピード的には久しぶりを感じさせないのですが、併せ馬で遅れた動きを見ると、やっぱり気持ち的には気後れするところがあるかも知れません。調教量としては十分なので、たとえ馬体重が増えていたとしてもそれは仕方ないかも、という感じです。

【阪神大賞典/ショウナンラプンタ】

 前走、日経新春杯は2着。神戸新聞杯での3着も含め、中京競馬場の実績が目立っていますが、実はここまでの2勝はいずれも阪神競馬場。距離は菊花賞4着の実績がありますから、ここで予想単勝オッズが1番人気になるのはなるほど納得という気がします。

 レース間隔はあいていますが、武豊騎手が跨った1週前追い切りが坂路4F51.0秒。自己ベストを更新しており、しっかりと負荷はかけられています。ただ、下記にも記したように、阪神芝3000mにベストな調教適性は併用系統の調教タイプ。本馬とよく似たケースでは2023年ボルドグフーシュが調教タイプ、標準坂路で1番人気2着でしたから、連対までという可能性はあります。

◆注目の未勝利戦

・3/16 【エンスエーニョ】(2人/5着) 将来有望調教該当<3頭>

 ゴール前で致命的な不利。それでいて、勝ち馬から0.2秒差ですから、さすがは2歳未勝利で将来有望調教の該当馬が5頭出走しているレースで3着という実績がある馬。ここは将来有望調教の該当馬で最先着となりましたが、雨の影響を受けた馬場状態を考えても、よく走ったと思ってよいでしょう。

◆開催おすすめの調教適性

<阪神芝3000m>
◎追い切り本数が標準以上の併用系統の調教タイプ

 施行回数の少ない阪神芝3000mですが、今年は阪神大賞典の前に「阪神競馬場リニューアルオープン記念」として、3勝クラスのレースが行われています。勝ったのは単勝2.4倍の1番人気でしたが、調教タイプは標準併用。昨年の阪神大賞典が馬ナリ平均併用、標準併用、標準多め坂路主体だったことを含めると、今年もこの調教タイプが最有力ということでよいでしょう。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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