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【高松宮記念など予想】春GIの第1コーナーへ 有力馬たちの調教内容は?

  • 2025年03月26日(水) 18時00分
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2年連続2着のナムラクレアの仕上がりは?


 GI・高松宮記念。この後は来週の大阪杯、桜花賞と続いていくので、春GIの第1コーナーの入りといった感じ。ここでのポジショニングが宝塚記念の予想に大きく影響してくるのは間違いないだけに、無理をすることなく、好位に付けたいところ。昨年の1着マッドクール、2着ナムラクレアが出走していて、圧倒的1番人気だったルガルも出走予定。調教捜査官としては、予想を困難にさせる香港馬の参戦もないところですから、結果を出したいですね。

 他にも日経賞、毎日杯、マーチSの重賞が行われますが、ここもしっかり的中させたいところですが、やっぱり馬券の買い方。ウマい馬券の黒船賞は◎シャマルにもかかわらず、買い目は3連単のみで馬券は的中ならず。シャマルの単勝が2倍後半くらいなのかなと思って買い目に入れていなかったのですが、まさかの6.9倍。いや~、本当に大失敗です(泣)。

【日経賞/シュヴァリエローズ】

 京都大賞典、ステイヤーズSと連勝中。ここで共通している調教パターンは土曜日追い切りがCWで併せ馬を課し、最終追い切りが坂路。土曜追いの併せ馬の内容は先着でも遅れでも構わないのですが、4F52.9秒以下、1F11.9秒以下というのが清水久詞厩舎のVSOP(非常に優良な追い切りパターン)になるので、どちらのレースもこれに該当していました。

 今回の土曜日追い切りは坂路で単走。ここがパターンの違うところですし、3月19日の追い切りはCWで併せ馬に先着していますが、4F53.1秒。ちょっと好走時と違うところがある点をどう評価するかで印順が変わってきそうです。

調教Gメン研究所

好走時と違うパターンのシュヴァリエローズ(3月25日撮影)


【毎日杯/リラエンブレム】

 デビューから2連勝。その2戦とも1週前追い切りがCWで併せ馬を課しています。そして浜中俊騎手が騎乗して先着。この共通点が今回のポイントになると思いますが、今回もきっちり先着。6F82.6秒と時計的な負荷も81秒台、82秒台だったここ2走との比較で変わりなしと判断してよいでしょう。

 過去2戦の1週前追い切りが金曜日だったのは、週中や翌週の全休日の関係なので全く気になりません。ただ、最終追い切りが坂路4F51.7秒。自己ベストを大幅に更新しているので、本来なら評価すべきところですが、4F目最速ラップを踏むことができませんでした。ここまで2戦は4F目最速ラップを踏んでいるので、速い時計が出たと手放しの評価はどうかと思います。

調教Gメン研究所

自己ベストを大幅に更新したリラエンブレム(3月19日撮影)


【マーチS/ロードクロンヌ】

 札幌で未勝利を勝ち上がってから4連勝。ということで、重賞初挑戦のここでも人気になっているのかも知れません。前走は休み明けでしたが、追い切り本数はたった4本。中山への輸送もあって、馬体重は2キロ減っていましたから、強い調教を課して状態が上がってくるようなタイプではないのでしょう。

 というところで、今回の評価が難しいところ。というのも、1週前追い切りがCWで併せ馬を課して、中2週ながら本数的にも時計的にもしっかり負荷をかけてきました。札幌は現地滞在だったので、中2週続きでも結果を出していますが、果たして再度中山への輸送がある中でこのローテがどう出るかでしょう。

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しっかり負荷をかけてきたロードクロンヌ(3月25日撮影)


【高松宮記念/ナムラクレア】

 2023年、2024年と連続2着。シルクロードSから、京都牝馬Sからということで、どちらも年明けにレースを使ってのここでしたが、今年は阪神Cからのローテーション。中13週というのは過去2年と比べて、レース間隔があくことになりますが、前走が中11週で勝利ですから、間隔があくことに不安はありません。

 スプリンターズS以降がこれまで併用していたCWをなくして、坂路オンリー。前走もそれでしたが、1週前追い切りが坂路でC.ルメール騎手が跨って併せ馬を先着。今回も1週前追いできっちり先着しており、休み明けでも動ける態勢を整えています。最終追い切りは坂路で前半29.4秒から2F23.4秒。前半から後半に向けて6秒も加速できる動きを見せながら、ゴール前は馬なりで流す感じ。追い切りから感じる調子は最高潮に思えます。

調教Gメン研究所

調子は最高潮なナムラクレア(3月18日撮影)


【高松宮記念/ママコチャ】

 昨年は阪神Cから高松宮記念というローテーションでしたが、今年は阪神CからオーシャンSを挟んでの高松宮記念。そのオーシャンSではきっちり勝ち切り、2023年スプリンターズS以来の勝利でした。昨年の高松宮記念が追い切り本数があまり多くなかったのに対して、前走はしっかりと本数を乗っていました。

 今回は中3週のローテーション。スプリンターズSが中2週のローテーションで勝ち馬から0.1秒差の4着でしたから、間隔が詰まることに対する不安はないと思います。その時もあまり強い追い切り負荷はかけていなかったので、今回もそれは同じです。順調という感じはしますが、どうしても派手さのない調教内容となってしまうので、個人的にはそこでなかなか高い評価が出来ないという部分はあります。

調教Gメン研究所

派手さのない調教内容だったママコチャ(3月25日撮影)


◆注目の未勝利戦

・3/23 【サミダレナイツ】(5人/5着) 将来有望調教該当<5頭>

 騎乗していた幸英明騎手もレース後コメントに勝てそうな手応えだったと評していますが、最後の直線は内にもたれてしまいます。左回りなのか、急坂なのか。ちょっと原因が分かりかねますが、未勝利を勝てる能力があるのは間違いありません。1着2着が将来有望調教の該当馬ですから、もうすぐ勝ち上がりのチャンスです。

◆開催おすすめの調教適性

<中山芝2500m>
◎最終追い切りがトラックW馬場でラスト1F最速ラップ

○最終追い切りがトラックW馬場で4F53秒以下

 昨年の日経賞は1着2着が◎○のダブル該当でしたが、馬連は14.2倍の決着。他に3頭の◎○がいたので、3着がそれ以外からの該当というところが判定を難しくさせます。ただ、昨年はレース時は雨。今年の開催が良馬場なら、トラックのスピードが発揮できるレースになると思います。

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調教をスポーツ科学的に分析した適性理論「調教Gメン」を操る調教捜査官。著書に「調教Gメン-調教欄だけで荒稼ぎできる競馬必勝法」「調教師白井寿昭G1勝利の方程式」「100%激走する勝負調教、鉄板の仕上げ-馬の調子、厩舎の勝負気配は調教欄ですべてわかる」など。また「Beginners room」では競馬ビギナー向けに教鞭をふるう。 関連サイト:井内利彰ブログ

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