【日経賞予想】落ち着き増し折り合い自在タイプ マテンロウレオの逆転に期待
中山の芝2500m持ちタイムはメンバー中で最速タイ
馬番決定前にフォワードアゲンが出走を取り消し、史上二度目の16頭立てにはならなかったが、多頭数にならないことが多い長距離2500mの「日経賞」が15頭立て。
おそらく多頭数にはならないだろう。有力馬が少ないこと必至なので、それならチャンスがあるかもしれない。そんな登録馬が多かったように思える。
人気の中心は4歳になった菊花賞馬アーバンシック(父スワーヴリチャード)。さすがに今回の組み合わせなら勝ち負けの可能性は抜群に高い。ただ、長距離戦はペースに左右されることもあるが、菊花賞の3分04秒1は真のステイヤーが少なくなったとはいえ、最近20年で10番目の平凡な勝ちタイム。「長距離戦こそレベルは走破時計に示される」とする金言(?)からすると、評価はやや微妙になる。前半がスムーズではなかったとはいえ、1番人気の有馬記念2500m6着の内容もちょっと平凡だった。
中山の芝2500mにこの組み合わせで最速タイの2分31秒6のタイムを持つ6歳マテンロウレオ(父ハーツクライ)に期待したい。その2分31秒6は昨年の日経賞を0秒2差の4着時のもの。主導権を握り、中間で後続を離して逃げた自身の前後半は「1分12秒1-(6秒2)-1分13秒3」。それまで中山コースにまったく実績がなかったので、リズムに乗るのが難しく、前半が少し速かったかもしれない。
アーバンシックが2分32秒3で6着だった昨年末の有馬記念の前後半は、明らかにスローで「1分15秒7-(6秒2)-1分09秒9」=2分31秒8。切れ味勝負だった。
今回はバビットがいるので2番手あたりで先行すると予測されるマテンロウレオ。鞍上は昨年と同じ横山典弘騎手。中山2500m2戦目になるマテンロウレオは自身に負担がかからないペースで先行できるはずだ。4歳の今年まだまだ成長すると期待されるアーバンシックに捕まるならそれは仕方がない。ただ、マテンロウレオも落ち着きを増し我慢のきく折り合い自在タイプになっている。逆転に期待したい。
アーバンシック以外の相手は、昨年2分31秒6でマテンロウレオにハナ差先着の9歳マイネルウィルトス、昨年の目黒記念2500m、京都大賞典2400mの内容が光るシュヴァリエローズ。穴馬は2走前のアルゼンチン共和国杯2500mを当時8歳馬とすれば信じがたい2分29秒0(58.5キロ)で差し切っているハヤヤッコ。