【高松宮記念予想】日本の生産界が誇る歴史的サイアーラインに注目 今年はなんと6頭が出走
スピード能力を50年以上受け継いだテスコボーイの血
GIのスプリント戦では、これまで日本でもっとも長く存続する次のサイアーラインが何度も注目されてきた。今年はその血を伝える出走馬が際立って多い。
「テスコボーイ(1963)→サクラユタカオー(1982)→サクラバクシンオー(1989)→ビッグアーサー(2011)→」。この父系ラインの血を持つ馬がなんと6頭もいる。
次つぎに途絶えたサイアーラインが多い中、50年以上も存続してビッグレースに有力馬を送るのは日本の生産界の歴史的快挙になる。さすがに現在はもう主流父系ではないが、最初のビッグレース勝ち馬は1972年の皐月賞馬ランドプリンス(父テスコボーイ)だった。そのテスコボーイの全盛期から半世紀も経つのに、まだ活力は失わない。
今年、直父系の産駒として父にビッグアーサーを持つ馬が「カンチェンジュンガ、トウシンマカオ、ビッグシーザー」。有力候補の中に3頭もいる。
母方にこの父系の血を持つのは、ウイングレイテスト(母の父サクラユタカオー)、人気のサトノレーヴ(母の父サクラバクシンオー)、ドロップオブライト(3代母の父サクラユタカオー)の3頭。
代を経ているので、どこまで影響力を伝えているかは疑問でも、1200mのGIに挑戦するスピード能力の基盤となっているのは間違いない。
サクラバクシンオー(祖父テスコボーイ)が代表するこのサイアーラインは、日本が育てた決して途絶えない父系として、まだまだ連続したい未来展望がある。少なくとも1頭は馬券に絡んでくるはずだ。
馬券の主軸は、昨年の10着は骨折した重馬場。前走の香港での11着は初の海外で心身ともに万全ではなかったルガル(父ドゥラメンテ)としたい。この2戦以外の芝1200mは4戦すべて1分07秒台で走破している。2走前の1分07秒0が本当の能力で、前半3ハロン32秒8で先行しながら粘り切っているからだ。もちろん、サトノレーヴ、トウシンマカオなど、テスコボーイ系の血を持つ前出の馬をピックアップして流す。