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【大阪杯予想】ジャスティンパレスの反撃に期待 難解な流れを読む一戦

  • 2025年04月05日(土) 18時00分
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人気割れで至難の展開も


 日曜日の午前中は雨の予報もある。渋馬場になるほどではないと思えるが、馬場状態は少しタフになる。また、内回りの阪神2000mだけに落ち着いたペースなら先行型有利だが、金鯱賞で難しい展開を演出したデシエルト(鞍上は初騎乗)と、ホウオウビスケッツが再び対戦するので、流れを読むのは至難。上位人気は割れている。

 今回は実戦を想定して3週連続CWコースで追ったジャスティンパレス(父ディープインパクトの事実上の最終世代)の反撃に期待したい。2023年の天皇賞(春)3200mを制し、菊花賞3000mの好タイム3着馬。全5勝が2000m以上だけに長距離型とされるが、イクイノックスの0秒4差2着だった4歳時の天皇賞(秋)は自身1分55秒6。スピード能力がなければ不可能な記録だ。

 母パレスルーマーの全5勝は6F~8、5F。半兄パレスマリス(父カーリン)は12Fの米ベルモントSの勝ち馬だが、他の6勝はすべて9F以下。ジャスティンパレスはアメリカ色の濃い血統背景だけに、ステイヤーというタイプでもない。

 追い出してエンジン全開になるのが遅いため、昨年の天皇賞(秋)2000mの0秒3差の4着は、脚を余して自身の上がりは33秒0だった。続くジャパンCもスローの流れにはまって、前半はずっとなだめ通しながら、上がり33秒3で0秒5の5着。有馬記念はスローの中団でもまれたあと、4コーナー手前で挟まれて後退する不利があり、そこから盛り返して0秒5差5着。昨年後半は悔いの残るレースばかりだった。

 今回の流れは読みにくいが、前半スローなら中盤から内回りの2000mを意識して早めにスパートする馬が出現するはずだ。1着賞金3億円のビッグレースで、先行馬崩れを待っている馬はいないと考えたい。先行型有利とされる阪神の内回りだが、逆に、差し馬向きの展開もありえる。不器用そうにみえてジャスティンパレスは阪神の芝「1、3、1、3」着。コース巧者に近く、追い込み一手型でもない。

 相手本線は充実を示す4歳シックスペンスと、巻き返しの気配が見えた実力馬ボルドグフーシュ。モレイラ騎手のステレンボッシュ。穴馬にはデキ絶好のアルナシームを加えたい。

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1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

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