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ニックス配合ニシノカムシンはDarshaan譲りの斬れが武器

  • 2006年08月03日(木) 17時50分
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◆7/29新潟・新馬  レース結果  レース映像
1着 ニシノカムシン(牝)
父Mark of Esteem、母ラニーンアルワタール(その父Sadler's Wells)
【評価】B
【適性】芝ダ・1600~2000m
 Mark of Esteemは英2000ギニー馬で今年の英ダービー馬Sir Percyの父。「NasrullahとPrincequillo」をクロスするDarshaan産駒で斬れるマイラーでした。DarshaanはMill Reef系のなかでも日本向きの鋭い斬れ味を伝える血で、サニングデール、タイキブライドル、モエレジーニアスなどが母の父にDarshaanを持っています。またDarshaanとSadler's Wellsの組み合わせはHigh Chaparral(英ダービー)、Ebadiyla(愛オークス)、Yesterday(愛1000ギニー)、Islington(ヨークシャーオークス)など欧州では有名なニックスで、特に牝馬らしい斬れ味を引き出す効果があるようですね。本馬は近親にBCターフのNorthern Spurなどがおり母系はかなりスタミナ色濃いのですが、牝馬ということもあり主に父系の斬れ味を受け継いだようで、いかにも東京や新潟の1600~1800mで鋭く斬れそうなタイプです。

◆7/30新潟・新馬  レース結果  レース映像
1着 ニシノコンドコソ(牡)
父カリズマティック、母ニシノチャペル(その父サッカーボーイ)
【評価】C
【適性】芝ダ・1600~2000m
 ニシノドコマデモ、ニシノイツマデモの半弟。母のニシノチャペルはPrincely GiftとMill Reefを引くので柔らかなストライド走法を産駒に伝えるのですが、この馬は父系のStorm Birdが強い体型で兄たちと比較すると少しモコモコ走ります。1800mベスト。

◆7/29函館・未勝利  レース結果  レース映像
1着 マイネカンナ(牝)
父アグネスタキオン、母タカラカンナ(その父サッカーボーイ)
【評価】C
【適性】芝ダ・1400~1800m
 母の父サッカーボーイですから、アグネスタキオンにPrincely Giftが入る成功しやすい配合(ロジック、ワイキューブ、トーホウアモーレ、エイシンチョーテンなど)。タキオン産駒は少し前駆が窮屈な走りをすることが多く、Princely GiftやGrey Sovereignなど柔らかなNasrullahの血を注入することでこの弱点を補うことができるのです。この馬もロジックのように前脚がきれいに伸びますが、ガサがない牝馬でまだ全体に非力ですね。今後のパワーアップが望まれるところです。

※【評価】はA~Eの5段階

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1966年生まれ。育成牧場従業員を経て、92年~02年まで競馬通信社編集部に在籍し、現在はフリー。主な著書に「スペシャルウィークのつくり方」(宝島社)。現在は、大阪日刊スポーツ、競馬総合チャンネルなどに血統コラムを連載中。また、大手馬主の配合コンサルタントもつとめている。

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