競馬専門紙「馬サブロー」が誇るパドックの達人・加藤剛史トラックマンにヴィクトリアマイル出走予定馬の中から17頭の馬体診断を行っていただきました。
(デイリースポーツ 馬サブロー・加藤剛史)
アスコリピチェーノ美浦・黒岩陽一 牝4

▲5月8日撮影(c)netkeiba
若い頃から完成されていたので、3歳時と馬体のシルエットは変わりなし。胸が厚く水平に伸びた背中のライン。スピードの持続力に長けた弾丸の様な馬体をしている。4月23日に美浦へと帰厩して順調に乗り込み、この馬本来の鋭い動き。腹回りは緩く見せても元々がこんな体形で、皮膚が薄く毛づやも輝き申し分のない気配にある。
アドマイヤマツリ美浦・宮田敬介 牝4

▲5月7日撮影(c)netkeiba
馬体重は450キロ台で推移。うるさめの性格、少し華奢なラインをした牝馬らしい馬体をしているので、年明け4戦目+中3週での連戦がカギとなるが、引き続きフックラと見せて馬体減の心配はなし。脚や胴体の長さからはマイルのイメージがわかないが、レース運びがうまいのでスピード決着とならなければ対応はできる。
アリスヴェリテ栗東・中竹和也 牝5

▲5月7日撮影(c)netkeiba
重厚さのあるキズナ産駒で、太い首差しと豊富な筋肉量。見た目には短距離馬のイメージで、短めの繋ぎからも先行してスピードの持続力を発揮する形が合う。後肢は流れているが、筋肉の張りが素晴らしく力感十分。申し分のないデキで久々のマイル戦が起爆剤となれば大駆けがあってもいい。
アルジーヌ栗東・中内田充正 牝5

▲5月7日撮影(c)netkeiba
長い繋ぎで飛節の角度があり、斜尻で瞬発力のありそうな姿形。直線フラットのマイル戦がベストのイメージだが、ターコイズSで重賞初制覇を飾り、阪神牝馬Sはハナ差2着と充実一途。柔らかみを感じさせる立ち姿で、引き続き申し分のない気配だ。少し我の強そうなところはあるので、気分良くレースに向かえるかだけ。
クイーンズウォーク栗東・中内田充正 牝4

▲5月7日撮影(c)netkeiba
年明け2戦が534キロ。背丈のある大柄な牝馬で一見長めの距離が向きそうだが、背中は短くて少し窮屈めの肩をしているので距離は2000mまでがベター。東京のマイル戦でも重賞を勝っているので全く問題はないだろう。トモの張りが良く潤いのある肌質からは体調の良さも大いに感じられる。