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【ラジオNIKKEI賞予想】意外に難しい前走1勝クラス組

  • 2025年06月24日(火) 12時00分

人気順にとらわれないほうがいい?


 今週のラジオNIKKEI賞には前走1勝クラス組が5頭登録してきた。中には人気になりそうな馬もいる。

 ハンデ戦ということもあり、前走1勝クラス組自体はここで十分通用するものではある。過去10年の前走1勝クラス組は[3-4-5-45]で、馬券に絡んだ馬の4割を占めてきた。

 前走着順別成績で見ると前走で1勝クラスを勝ってきた馬は[3-4-4-37]で、前走2着以下だった馬は[0-0-1-8]。やはり勝ってこないと厳しいようで、今年の登録馬5頭のうち2頭(ともに前走2着)はここで脱落する。

 前走で1勝クラスを勝ってきた3頭はトレサフィール、ビーオンザカバー、エーオーキングの順に人気かと思うが、結果もその人気順通りになるかというとそれは分からない。ラジオNIKKEI賞における前走1勝クラス組は意外にややこしいのだ。

 過去10年の前走1勝クラス1着組(のべ48頭)を見るとキャリアが浅かった馬が好成績というわけではなく、2勝目までに6戦以上を要した馬も5頭が馬券に絡んでいる。前走人気順別成績で見ても1番人気で勝ってきた馬が[1-1-1-13]、2番人気で勝ってきた馬は[1-1-0-7]で、上位人気で勝ってきたからここで強いというわけではない。

 人気薄優勝馬に比べて1キロ余分に背負わされていたケースもあるからかもしれない(今回の3頭は同ハンデ)。3〜5番人気で勝ってきた馬は[1-2-2-11]で、複勝率では前走1・2番人気組を上回っている。

 ハンデも絡むので、ファンも前走1勝クラス組を正しく評価できないことが多いようだ。昨年は5番人気のヤマニンアドホックが3着で、3番人気(前走1勝クラス組の中での人気最上位)だったショーマンフリートは5着だった。23年は1勝クラス組が1〜3着を占めたが、1、2、3着馬の人気順は3、4、1番人気で人気順通りではなかった。22年以前も同様で、1勝クラス組の中での人気最上位馬が最先着かつ3着以内だったのは2018年が最後だ。

 もちろん今回の3頭が全滅になってこの原稿が意味を成さない可能性もあるのだが、3頭のうちどれかを重視する場合、前走や今回の人気順にとらわれず、フラットに検討したほうがよいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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