
▲アメリカにもJRAのトレセンのような拠点はある?(撮影:桂伸也)
デルマー開催を終え、ロサンゼルスに新たな拠点を移したミルコ騎手。家族とともにエージェント宅の離れに身を寄せながら、新居を探す日々を送っています。
後半は、日本とは異なるアメリカ競馬のトレセン事情について解説。開催が替わるたびに厩舎ごと引っ越すシステムや、「日本の馬も日本の会社もすごい!」と驚く理由などを語ります──。
(取材・構成=森カオル)
「みんなアート引越センターのトラックで移動してきた」
──ミルコさん、お久しぶりです。9月7日にデルマー開催が終了。サンタアニタ開催が9月26日から始まりますが、その狭間である今はどうされていますか?
ミルコ 先週の火曜日にロサンゼルスに引っ越して、最近はサンタアニタで調教に乗ってます。
──ああ、ホセさんの家からお引越しされたんですね。
ミルコ そうです。今はね、エージェントのトニー・マトスの家の離れに住んでるの。敷地内にメインのお家と離れがあって、離れのほうに家族で住まわせてもらいながら、家を探しています。トニーは「ずっといていいよ」って言ってくれているけど、そうもいかないからね。ただ、子供たちがトニーの奥さんにめっちゃ懐いていて(笑)。めちゃめちゃ優しい人だから、子供たちが大好きになっちゃった。僕からすると、英語を喋れないのになんでそんなに仲良くなってるの? っていう感じ(笑)。ビックリだよ。
──ジョシュアくんとステラちゃんが元気そうで何よりです。
ミルコ 元気いっぱいだし、とっても楽しそうです。でもね、家を探すのが本当に大変で。家賃が高いのもそうだけど、それ以上に家を探している人が本当にいっぱいいる。今年の1月に山火事があったでしょ?
──ありましたね。かなりの範囲が燃えてしまった、すごく大きな山火事でしたよね。
ミルコ そう。サンタアニタ競馬場の後ろの山に建っていた家も、みんな燃えてしまった。だから、買うにしても借りるにしても、みんな家を探している状況です。ありがたいことに、トニーが「ずっといていい」って言ってくれているからね。ゆっくり探していこうと思っています。
──みなさん、いい方ですね。ホセさんは寂しがっていそうですが。
ミルコ 今日ね、1週間ぶりにホセさんに会いました。調教に乗るために、サンタアニタにきていたから。「どう? 戻ってこない? サンディエゴのほうがいいよ」って言われた(笑)