
▲ミルコ騎手が日米での“馬の違い”について語ります(撮影:桂伸也)
渡米から約2カ月が経過したミルコ騎手。デルマー開催が終わりロサンゼルスでの生活が始まったことを先週お伝えしました。今週は、日米での“馬の違い”についてのユーザー質問に答えてくれました。
同じ「競馬」でも国によって違いは様々。以前から競馬の仕組みやトレセンの違いをお伝えしてきましたが、今回は馬の造りや性格についてお届けします。意外にも「日本の馬の方が性格が難しい」と語るミルコ騎手。そこにはアメリカ独自の調教スタイルが関係していました。
最後には再来週に迫った凱旋門賞にも言及。「チャンスがあるんじゃない?」と期待を寄せる注目の日本馬とは!?
(取材・構成=森カオル)
Q「ミルコさんがアメリカで乗り始めて2カ月が経ちましたが、同じ競走馬でもアメリカの馬と日本の馬はやはり違いますか? その違いが知りたいです!」(ピソナさん)
ミルコ 馬体でいうと、日本の馬のほうが大きいですね。アメリカの馬はムキムキだけど、体全体はそれほど大きくない。性格は、日本の馬のほうが難しい(苦笑)。調教が違うからだと思うけど。
──アメリカでの調教はどんなスタイルなんですか?
ミルコ 日本では、調教の前後に厩務員さんがやる曳き運動を合わせると、1頭にかける時間がとても長いでしょ? アメリカは、そのサイクルが短いですね。馬房から出ると、ポニーにつかまってすぐキャンターに下ろす。
──ポニーとは、日本で言ういわゆる「ポニー」ではなくて、競走馬を落ち着かせるために行動をともにする馬たちですね。
ミルコ そうそう。クォーターホースとか、普通に大きい馬です。で、200mとか300mくらい駈歩(かけあし)をして