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横山典弘騎手や戸崎圭太騎手との久々の再会に「話が盛り上がりすぎて控室で…」──刺激を受けたゴールデンジョッキーカップ

  • 2025年09月30日(火) 18時01分
太論

▲ゴールデンジョッキーカップに参戦した小牧太騎手(撮影:稲葉訓也)


先週の水曜日は、全国から2000勝ジョッキー12名が園田競馬場に集結し、第32回ゴールデンジョッキーカップが行われました。結果は、大井勢(矢野騎手、元大井の戸崎騎手、笹川騎手)のワンツースリーで、小牧騎手は惜しくも4位に。

「大井勢はやっぱり上手い。僕も見習いたいくらい」と感心しきりの小牧騎手。久しぶりに会った横山典弘騎手や戸崎圭太騎手との貴重なやり取りなども明かしてくれました。

(取材・構成=不破由妃子)

馬の抑え方とか…改めて大井勢は上手いなと思ったわ


──現在、滋賀県で国民スポーツ大会『わたSHIGA輝く国スポ』が開催中ですが、昨日の馬術競技・ダービー種目にて、昨年の佐賀国スポに続き加矢太さんが優勝! おめでとうございます。

小牧 そうみたいやね。まだ見てないねん。

──お父さん…(苦笑)。

小牧 だって上手やもん。全然驚かないよ。園田競馬場の人たちのなかには、気にしてくれている人もいてね。わざわざ現地(三木ホースランドパーク)まで見に行ってくれた厩務員さんもいたわ。

──月曜日だったので、てっきり小牧さんも応援に行っているのかと思っていたんですけど。

小牧 いや、午前中から梅田で飲んだくれてたわ(笑)。僕以外の家族は、観に行っていたけどね。

──まぁ小牧さんらしいといえば、そうなんですけど(苦笑)。さて、今回まずお聞きしたいのが、9月24日に開催されたゴールデンジョッキーカップ(中央・地方を問わず、通算2000勝以上しているジョッキーを対象に、毎年園田競馬場で行われる騎手招待競走)について。小牧さんは4着、6着、3着で4位という結果でしたね。

小牧 残念やったけどね。やっぱり“1着”がないと厳しいわ。それにしても、南関のジョッキーたちはみんな上手いわ。結局、大井勢が上位独占やからね。馬の抑え方とか、改めて上手やなと思ったし、上手いジョッキーはなんぼでもおるなと思いながら乗ってたわ。見習わなアカンね、園田の若いジョッキーたちも。僕も見習いたいくらいやから。

太論

▲“大井勢”が上位独占のゴールデンジョッキーカップ(撮影:稲葉訓也)


──刺激を受けた1日だったんですね。

小牧 そうやね。戸崎とか、引っ掛かる馬でも上手いこと乗るもん。戸崎に「この馬、どうですか?」って聞かれた馬がいて、「1コーナーは引っ掛かるで。でも、JRAのリーディングジョッキーなら大丈夫や」って言うたんやけど、やっぱり大丈夫だった。とにかく楽しかったわ。パドックの控え室でも話が盛り上がり過ぎて、みんな慌てて出て行くような感じやった(笑)。なかなか揃わないメンバーやからね、話をし始めたら止まらなくなって。ノリちゃんともずーっと喋ってたよ。

太論

▲大盛り上がりだったようです(撮影:稲葉訓也)


──どんな話をされたんですか?

小牧 だいたいが馬の話やね。歩様が悪い馬についてとか、いろいろ経験しているベテランならではの話が中心やった。僕らは「やっぱり故障したか…」という経験を何度もしているからね。僕もそうやし、ノリちゃんも気をつけているから、どうしてもそういう話になる。1年に1回、ああいう日があるのはいいね。楽しいし、気分が変わる。なんせ、なかなか会う機会がない人たちばっかりやからね。あ、そういえば10月は盛岡に行くよ。

──南部杯ですね!

小牧 うん。エコロクラージュが入ったから。メンバーが強いのはわかっているけど、とりあえず揉まれにいこうかなと思ってね。また川須のシャマルと一緒に走れるし、美味しいものでも食べて楽しんできますわ。

──何より、JpnIで小牧さんの騎乗が見られるのがうれしいです。楽しみつつも、いぶし銀パワーを見せつけてきてくださいね。さて、先週の競馬ですが、園田チャレンジカップ(重賞)に出走したルコルセール(高知)は4着。早々に手応えがあやしくなってしまったような…。

小牧 なんかね、夏負けしていたみたいで、やっと立ち直ってきたところだったみたい。一番いい展開になったのにねぇ。4コーナーの手前で「さぁ行こう!」と思ったら、すでに手応えがあやしかった。直線も止まってはいないんやけど、前走みたいに切れんかったね。あと、やっぱり少し喉が気になるから、1200mのほうがいいかもしれん。それにしても、高知勢は強いね。(勝ちタイムは)1分27秒9やから。時計も速いわ。

──この結果を受けて、10月17日の兵庫ゴールドカップはサイレンスタイムに騎乗する感じですか?

小牧 ルコルセールは選ばれん可能性もあるから、サイレンスタイムに乗ることになると思う。全国交流やし、高知勢は時計も速いけど、サイレンスタイムはなんせ1230mで負けたことがないからね。そこは唯一の強みというか、可能性を残すところやね。それより、先週も話したけど、ついに来週、ベラジオドリームがC1を使うで。

──4戦連続重賞2着の馬がC1! いったいどれだけブッチ切るのか…。

小牧 ブッチ切るつもりはないよ(苦笑)。できるだけダメージを残さずに勝ちたいからね。それにしても、あの馬がC1を走るなんて不思議な気持ちやわ。すごく調子がよくなってきたし、この先のためにも負けるわけにはいかないね。

(文中敬称略)
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1967年9月7日、鹿児島県生まれ。1985年に公営・園田競馬でデビュー。名伯楽・曾和直榮調教師の元で腕を磨き、10度の兵庫リーディングと2度の全国リーディングを獲得。2004年にJRAに移籍。2008年には桜花賞をレジネッタで制し悲願のGI制覇を遂げた。2024年には再度園田競馬へ復帰し、活躍中。史上初の挑戦を続ける。

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