こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、京都競馬場で行われる秋華賞(GI)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
クラシック非出走馬にもチャンスが
秋華賞の行われる京都芝2000mは、スタートしてから1コーナーまでの距離が300m強と標準的で、スタートから平坦ではあるが特別ペースが流れやすいコース形態ではない。
ただ、秋華賞に限ってはそうとはいえず、京都2000mで行われた過去27回のうち22回が前半1000m60秒切り、13回は59秒も切るペース。これは3歳牝馬限定戦で自然とマイル以下で実績を挙げた馬が出走してくることが大きな要因と考えられる。
今年はマイル以下で先行して重賞を勝ってきたような馬はエリカエクスプレスとエンブロイダリーにマピュースなどだが、前哨戦の紫苑Sはスローペースで先行馬が出走権を獲得し、ローズSからはハイペースで先行していたテレサやルージュソリテールが登録。それらを見ると今年もそれなりにペースは流れる可能性は高い印象を受ける。
秋華賞において過去10年で休み明けで優勝したのが2018年のアーモンドアイだが、それ以降は完全にトレンドが転換し2022年のスタニングローズを除くとすべて前走オークスの馬が勝利。その2022年も2・3着は前走オークスのナミュールとスターズオンアースだったので、近年は基本春の上位馬が秋初戦でそのまま結果を出しているという事。
しかし今年はオークス馬カムニャックこそローズSを快勝してきたが、春二冠で2着のアルマヴェローチェは故障で出走叶わず。オークス3・5着馬も賞金加算に失敗して不在で、今回休み明けで出てくるのがエンブロイダリーとブラウンラチェットくらい。
前哨戦で前走1勝クラスを走っていた馬が多く出走権利を獲得した辺りからも今年はメンバー間の能力差が比較的少ないメンバーに思え、春のクラシックに参加できなかったような馬にも出番がありそう。
中でもワンターンとツーターンの違いはあれど、ペースが流れて最後でやや上がりが掛かるようなレースになったローズS組はレースの質的にも比較的繋がりやすい印象。そうなるとカムニャックの好走率は比較的高そうに思えるが、それでも例年以上に混戦のメンバーではあるので人気薄にチャンスが巡ってくる可能性は十分あるとみている。