スマートフォン版へ

netkeiba

【菊花賞予想】前走2勝クラス組に期待できるか?

  • 2025年10月21日(火) 12時00分

1頭が馬券に絡んでくるか否か


 今年の菊花賞には20頭が登録しているが、前走2勝クラスに出走していた馬が6頭(勝ってきた馬は4頭)、1勝クラスを勝ってきた馬が4頭いるので、これらの馬たちの中から出走権を得る馬は確実に出る。

 過去10年の前走2勝クラス組は[0-1-4-35]、1勝クラス組は[0-0-0-5]なので基本的には厳しいはずなのだが、出走中に占める割合がこれだけ高いと、なにかしらが好走する可能性はある。

 過去に前走1〜2勝クラスの出走が多かった年はどれだけあるのか、改めて調べてみよう。菊花賞の時期が前倒しされた2000年以降を対象とする。

 まず、前走1勝クラス組は同期間通算で10頭しか出走しておらず(勝ってきた馬9頭、負けてきた馬1頭)、1頭も馬券に絡んでいない。複数出走は00年の3頭と22年の2頭があるが、なにしろ馬券に絡んでいないので参考にならない。

 前走2勝クラス組は同期間通算で[2-2-7-89]。うち前走3着馬が1頭馬券に絡んでいる(01年2着マイネルデスポット)が、馬券に絡んだ他の10頭は前走を勝っていた。

 そこで「前走2勝クラス勝ち」のみを対象にすると、同じ年に該当馬が最も多く出走したのは10年と21年の5頭で、このときはともにその中から3着馬が出ている。

 今年の場合は最大4頭だが、4頭だった年は06、07、08、16、19年が3着以内なし。14、17、18年は1頭が馬券に絡んで、すべて3着だった。該当3頭の年は11、12、15、22年が3着以内なし、04、09、20、24年は1頭が馬券に絡んだ。こちらは勝ち馬2頭と2着馬1頭が出ている。

 ある程度「数の論理」は通用しそうだが、出走3〜4頭だと「1頭が馬券に絡んでくるか否かが五分五分」くらいの感じだろう。しかも、複数が馬券に絡んできた年はない(該当1〜2頭の年にも無い)。

 となると、前走2勝クラス組はシルシでいうと△、3連複フォーメーションだと3列目のみに置く(複数が絡む買い目を作らない)くらいがちょうどよいということになる。上がり馬に期待したくなる菊花賞だが、過去の事例からはそのような結論になる。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング