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【天皇賞(秋)予想】前走上がり上位馬をどう扱うか

  • 2025年10月28日(火) 12時00分

注目の3頭から考える


 過去10年の天皇賞(秋)では、前走で上がり最速をマークしていた馬が[6-2-3-17]で複勝率39.3%。全馬平均と比較したらかなり好成績だ。

 同期間で、前走上がり最速の馬が1番人気に推された場合は[4-0-0-0]と全勝。2番人気時は[1-1-2-1]、3番人気時は[1-0-1-1]とよく人気に応えている。ところが、4番人気以下では[0-1-0-15]。2020年にフィエールマンが5番人気2着したのが唯一の好走例だ。

 前走がレベルの高くないレースだったり、最後方から差を詰めただけなど、ファンが評価しないレース内容だった場合は好走できていないということになる。

 今年の登録馬で前走が上がり最速だったのはシランケドとジャスティンパレス。前者は3番人気の可能性もあるがメイショウタバルに続く4番人気あたりか。ジャスティンパレスは人気がないだろう。

 となると2頭とも諦めるかシランケドを取ることになるが、シランケドは前走が新潟記念。上がり順位とは関係ない話だが、前走GIII以下から馬券に絡んだ馬は07年3着カンパニー(前走関屋記念1着)を最後に出ていない。

 前走上がり順位のほうを曲げると前走上がり2位にはマスカレードボールとミュージアムマイルがいる。前走GI・2着とGII・1着だからこちらは前走内容に文句なしだが、前走上がり2位という馬自体は[1-1-0-15]なので、そこを曲げていいのかという話にもなる。

 個人的にはいまのところ3頭ともシルシを回す、この中から本命馬を指名するということだけ決めている。データですっきり結論が出ない話で恐縮だが、前走上がり順位という指標だけにこだわらず、「終いに良い脚を使える」ということは重視したほうがいいだろう。

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1970年東京生まれ。競馬評論家、ギャンブル評論家。中学生時代にミスターシービーをきっかけとして競馬に興味を持ち、1990年・大学在学中に「競馬ダントツ読本」(宝島社)でライターとしてデビュー。以来、競馬やギャンブルに関する著述を各種媒体で行うほか、テレビ・ラジオ・イベントの構成・出演も手掛ける。競馬予想に期待値という概念を持ち込み回収率こそが大切という考え方を早くより提唱したほか、ペーバーオーナーゲーム(POG)の専門書をはじめて執筆・プロデュースし、ブームの先駆けとなった。

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