こちらのコラムでは、俺プロ出身の奇才・のれん氏が当週の重賞注目馬を公開。ただ強いというだけでなく、馬券で期待値がとれそうな「妙味ある馬」を紹介していただきます。
今週のれん氏が注目したのは、京都競馬場で行われるみやこステークス(GIII)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
比較的『追走力』が問われやすい
みやこSの行われる京都ダート1800mは、中央競馬のダート1800mが設定されている4コースの内で唯一ホームストレッチに坂がないのが特徴。それによって最終直線はもちろん、スタートしてからもしばらく上り坂がないことになる。他の場だと中京は坂途中スタート、中山と阪神はスタートしてすぐ上り坂となりそのまま1コーナーに入っていくので、クラスが上がっても前半からペースが上がりづらい。
一方京都はというと、スタートしてから向正面半ばまでが平坦となり、クラスが上がる程テンからペースが緩みにくいため、クラスが上がっても他場ほど上がりのタイムが速くならず、比較的『追走力』が問われやすい条件。
クラス別の平均タイムを見ても、オープン戦になると特にそれ以下のクラスに比べてペースが速くなっていることが分かる。それがエスカレートすると2019年みやこSのように良馬場で前半5F59.0秒といった猛ペースになって総崩れということもあるが、基本的には溜める馬よりは前に行って粘り込む馬がマッチする。
リニューアル後のオープンクラスでの前走脚質別の成績を見ても、前走逃げていた馬が一番の好成績でそこから後ろになるにつれて低下していることが分かる。平均タイムを見ての通りハイペースになることが多いにもかかわらずの結果なので、展開に恵まれているからというわけでもない。
今回のメンバーはダブルハートボンドやレイナデアルシーラのほかにも先行脚質の馬が揃っているが、だからといって簡単に差し馬を狙えばいいという話でもないだろう。