こちらのコラムでは、俺プロ出身のYUTA氏が当週の重賞有力馬を診断。「あり」か「なし」かの2択でジャッジします。
今週YUTA氏が注目したのは、京都競馬場で行われるマイルチャンピオンシップ(GI)。実力派の見解を、ぜひ予想の参考にお役立てください!
中距離重賞実績に注目
まずはコースの特徴について。
京都芝外回り1600mは最初のコーナーまでの距離が約700mと長いので、前半3ハロンこそ速いペースで流れることはあるが、向正面半ばから3コーナーにかけては上り坂となっていてペースが緩みやすいので、前半4ハロンという括りではそれほどペースが速くない傾向にある。レースが動くのは概ね坂を下り始める残り800m辺りからで、そこからのロングスパート勝負となって後半4ハロンの総合力が問われやすいコースとなっている。
次にレース傾向について。
コース傾向通り前半のペースが速くならずに後半4ハロンの勝負となりやすいこと、開催後半の荒れた馬場である程度時計を要しやすいこと、主にこれらが要因で中距離的な適性が問われることもあってか、京都開催過去10回の3着以内好走馬延べ30頭中15頭が1800m以上の重賞で勝利経験があるか、もしくは2000m以上のGIで3着以内の経験があった馬であり、この条件に該当しなかった馬でも、マイルCS後にその条件を満たすケースが多かった。
また、同じマイルGIである春の安田記念の結果とリンクしにくい傾向があるというのも特徴的。
上の表は京都開催過去10回における同年の安田記念出走馬の成績をまとめたものだが、3着以内好走馬が平均人気の割に振るわない一方、6着以下から巻き返した馬が11頭もいるように、安田記念での好走実績はこのレースにおいてはあまり当てにならないということが見て分かる。
これは安田記念が前半からペースが流れて持続力勝負になりやすい上に、高速馬場で速い時計での決着となることが多いので、マイルCSとは異なる適性が要求されているというのが主な要因と考えられる。
ただ、今年の安田記念は前半のペースが緩く、勝ち時計も1:32.7と過去10回で2番目に遅いものだったので、マイルCSとリンクしてくる可能性が十分にあるということは頭の中に留めておきたい。
【上位人気想定馬ジャッジ】