
▲JRAダートGI初制覇を狙う国枝師にお話を伺いました(撮影:下野雄規)
12月7日、中京競馬場で開催されるチャンピオンズC。師走の桶狭間の一戦にシックスペンスが参戦します。
前走、キャリア初のダート挑戦となった南部杯で2着に好走したシックスペンス。馬体の造りを見て「ダートでもやれるんじゃないか」と見込んだ名伯楽の目に違わぬ走りを見せました。勢いそのままにGI挑戦となる今回は、馬だけでなく意外にも国枝栄調教師にとってキャリア初のJRAダートGI挑戦。芝重賞3勝馬のダート転向はいつから構想があったのでしょうか。
管理する国枝師にお話を伺うと、ある“タイミング”が転向を決める後押しになったということが明らかに。また、定年間際の「最後の秋」に向けた意気込みも語ってくれました──。
(取材・構成=和久時秋)
ダート構想は「今夏くらいから…」
──前走の南部杯は強豪相手に初ダートながら2着と好走しました。改めて振り返っていただけますか。
国枝 初めてのダートだったので、正直どんなものかと思っていたんですけどね。御神本くんがうまく誘導してくれて、スムーズな競馬をしてくれました。ダート適性があることを確認できた一戦でした。内容は良かったと思います。
──レース後、御神本騎手とはどのような話を?
国枝 私は現地に行っていなくて、助手が対応したんですが、随分いい感触を得たようでした。「走りますよ」と言ってくれたそうです。「前をつかまえに行った分、最後に甘くなった」ということでしたね。
──キャリア10戦目にして初のダート挑戦となりましたが、このタイミングで舵を切った決め手はどこにあったのでしょうか。
国枝 本当は大阪杯やそのあたりで、もう少しいい結果が出ていれば…というところでしたが、