
▲三浦皇成騎手の短期連載第3回!(撮影:福井麻衣子)
スプリンターズSで悲願のGIタイトルを獲得した三浦皇成騎手。そんな彼が“GIジョッキー”となった今、自らの言葉で紡ぐ「今だからこそ話せる」エピソードを語る短期連載です。
第3回の今回は、“騎手・三浦皇成にとってのGI”について。120回以上の挑戦で届かなかったGI勝利。メディア・ファンからの期待に悩んだ日々もあったといいます。しかし、そこからの解放が悲願達成に大きく繋がったのだとか。そのきっかけとなった出来事とは一体──。
(取材・構成=不破由妃子)
「余計なことは考えず、馬と向き合う」──自らの心境の変化
──「何度も何度もGIを勝つ夢を見てきた」というお話から、皇成さんがいかにGI勝利を渇望していたか、痛いほど伝わってきました。それと同時に、その現実が“重荷”になっていたのではないかと。
三浦 正直、重荷でしかなかったかもしれませんね。GIに騎乗するたびに「今度こそ」みたいな取材を受けて、「僕じゃなくて、馬をフィーチャーしてくれよ」と思っていた時期もありました。ただ、ここ1、2年ですかね、そこに囚われているのは自分であり、焦りを感じているのも自分。そこは切り離して考えなくちゃダメだと思うようになって。
──何かきっかけがあったのですか?
三浦 カーネリアンとラムジェットで海外に行かせていただいたことが大きいです。(ラムジェットを所有する)ノースヒルズの前田幸治オーナーにしても、僕を信じて、勝つために依頼してくださっている。ウインの岡田義広代表も、もちろんそうです。こんな僕でも