直近でデビューした予想家や、これからデビューを迎える予想家が自身の予想法などを紹介。『ウマい馬券』での活躍が期待されるスター候補に、本人自ら綴っていただきました!
2025年12月より公認予想家としてデビューさせていただくことになりました、勝馬当子と申します。

「勝馬当子」氏
コラムを書かせていただけるとのことで、わたしのメインファクターについて少しお話させていただきたいと思います。
■なぜ "追い切り" を見るのか
競馬予想の中でも一番扱いづらい、しかし無視もできないのが調教だと考えます。
扱いづらい理由は、簡単に数値化できるものではなく特に横比較した時に人気を集める馬は当然よく動き、速い時計も出す傾向にあるため相対評価が難しくなる点と考えています。
人気馬の追い切りが微妙であれば、他馬の評価を上げる余地が生まれ、妙味に繋がりますがそんなに単純なレースばかりではありません。
それでもなぜ時間をかけて追い切りを分析するのか。理由は次の2点です。
■1.納得して馬券購入したいから
JRAでは発走の10日前までに厩舎に入厩し滞在していて、最低限の安全性と適性の確認ができればレースに出走できることになっています。仕上げの水準について規定はなく、調教師の裁量に委ねられています。
「どの馬も最低限のレベルで仕上がっている」と仮定して予想する方も中にはいます。実際は、馬によっては状態の浮き沈みがあり、身体が上手く使えない、気性が不安定、馬体が絞れない…等、全馬が水準レベルの状態で出走できるとは限りません。
レース後コメントで、「今回はまだ状態が悪かったです。次走ですね」等のコメントをよく見ると思います。これを見てがっかりしたことはありませんか?
馬には個性もありますし(レースを使うことで良化する馬等)、厩舎都合で出走せざるを得ないこともあり仕方のない事ではあります。
追い切りを見たからといって、こうしたハズレ値を完全に避けられるかというと難しいですが、見ることで回避できる確率は上げられると考えています。
大事なのは”自分の基準をクリアした馬だけを納得して購入する” そのための追い切りと考えています。
■2.選択肢を減らすため〜勝率を上げる構造をつくる〜
これは特に能力差の激しい若駒戦で有用と考えますが、成長度の遅い馬、生まれつきの能力に差のある馬は明らかに追い切りで動いていません。2歳の早い時期の段階では”速い時計を出せる馬=能力の高い馬”というシンプルな相関性があると見ていて、大半の馬をふるいにかけられます。
ギアチェンジがまだしっかりできない2歳馬にとって、ペースの緩みやすいレースも多く前につけた方が有利になるケースが多いです。なので若いうちのスピードはそれだけで武器になります。
もちろん、中には速い時計をマークしたり、強い負荷をかけない方針の厩舎、じっくり乗り込んで本数を重ねることで鍛えていく厩舎等もあるので取捨の注意は必要になりますが、出走馬の半数を追い切りから切れるレースもあります。
半数も減らせれば選択肢が減り予想が楽になりますし、勝率も上げられます。追い切り評価の精度を上げて買うべきでない選択肢を省く、これが2つ目の理由になります。
今回は自己紹介をかねて、わたしの追い切りへの考え方について述べさせていただきました。予想を通じて、何かしら気づきになることをお伝えできればと思います。
競馬予想家歴は長いですが、媒体で配信するのは初めてのこと。不慣れですが、これから活躍できるよう日々精進して参りたいと思っておりますので応援していただけますと幸いです。宜しくお願い致します。
(勝馬当子)