チェリースイッチ(牝 美浦・嶋田功 父フォーティナイナー、母チェリーテースト)
母系にノーザンテーストをもつフォーティナイナー産駒は大成功しており、ユートピア(06年ゴドルフィンマイル-G2)、シャドウスケイプ(04年根岸S-GIII)、ツルマルファイター(03年プロキオンS-GIII・2着)など多数の活躍馬が出ている。とくにダートでは連対率25.5%と素晴らしい。本馬は、準OPまで出世したチェリーテーストを母にもち、桜花賞馬ダイアナソロンが2代母という良血。高い素質を感じる。
ニホンピロシェリー(牝 栗東・服部利之 父アドマイヤベガ、母ニホンピロステージ)
「アドマイヤベガ×シンボリルドルフ」という組み合わせ。アドマイヤベガ産駒は基本的にスタミナタイプの繁殖牝馬と相性がよく、代表産駒のキストゥヘヴン(06年桜花賞-GI)、アドマイヤフジ(06年日経新春杯-GII)、ストーミーカフェ(05年共同通信杯-GIII)は、いずれも図太いスタミナ血脈を母系に抱えていた。シンボリルドルフやチャイナロックをもつ本馬はこのパターンに当てはまる。芝向きの中距離馬だろう。
マヤノプレム(牝 栗東・安達昭夫 父タイキシャトル、母ファイトグラシアス)
「タイキシャトル×フォーティナイナー」という仕上がり早のスピード血統。芝・ダート兼用で2歳戦に向いており、とくにローカル競馬で強さを発揮するものと思われる。母ファイトグラシアスは未出走馬ながら、桜花賞馬ファイトガリバーの娘、ナリタタイセイ(92年NHK杯-GII)の姪にあたる良血で、繁殖牝馬としての期待は大きい。ファイトガリバーの底力が伝わっていれば重賞クラスでも期待できる。
サーキットレディ(牝 美浦・二ノ宮敬宇 父Grand Slam、母Laguna Seca)
母はアメリカでレイルバードS(G2・ダ7f)3着という成績があり、繁殖牝馬としてモアザンベスト(準OP)を送り出している。本馬はその半妹で、父はGiant's CausewayからGrand Slamに替わった。母の配合構成の核となっているラトロワンヌ血脈の多重クロスを、Grand Slamの母の父El Gran Senorが継続しており、配合的に高く評価できる。Grand Slam産駒は2歳戦で連対率55.0%と圧倒的な成績を残しているので、新馬戦に出てくればいきなり狙える。どちらかといえばダートのほうがいいが、芝もこなせる。
シルクピクシー(牝 美浦・大和田稔 父タニノギムレット、母シルキーフェリス)
父タニノギムレットは新種牡馬。先週終了時点で2勝を挙げており、アドマイヤコジーン(5勝)、マンハッタンカフェ(3勝)に次いで新種牡馬勝利数ランキングの第3位につけている。仕上がりの早いタイプではないのでまずまずの成績といえるだろう。本馬の2代母シルキーパレードはシルクジャスティス(97年有馬記念-GI)の半姉にあたり、シルクジャスティスは父がブライアンズタイムなので、本馬とシルクジャスティスは父系・母系ともに同じということになる。母の父がサンダーガルチなので芝よりもダート向きだろう。冬場のダート1800m戦でかなりの活躍が期待できる。