スマートフォン版へ

紫苑S

  • 2006年09月08日(金) 18時00分
  • 0
 秋華賞のトライアルだが、大半が1~2勝馬で、OPのランクは公営船橋のチャームアスリープ(今春の南関東の牝馬3冠馬)と、関西馬ユメノオーラだけ。

 そのユメノオーラはひいき目にみても完調手前で急仕上げの感が強く、また、チャームアスリープも今回が初芝で、なおかつ休み明け。マトの絞りにくい一戦であると同時に、波乱の可能性大だろう。

 順調にきている強みと、一戦ごとのパワーアップを評価して、マイネサンサンから入りたい。この馬、これまでの2勝は新馬戦と、休養明けになった春のミモザ賞。ポン駆けを決めた後は、相手強化と快走の反動があるためか尻すぼみの成績を続けてきたが、ここ2戦の内容は悪くない。

 前走は出遅れて離れた最後方から、上がり33.4秒。2走前は春のラジオNIKKEI賞でやっぱり置かれたが、上がりだけ伸びて5着。ここ2戦、位置どりの悪さから入着止まりでも、ともにメンバー中No1の末脚で突っ込んでいる。ひよわく非力な印象のあった馬体が、ようやくパンとしつつあるとみていいだろう。

 母スプライトパッサー(その母は凱旋門賞馬サンサン)は、関屋記念などを制したマイラー型のスピード馬で、マイネサンサンも体型などから本質はスピード馬に近い。スブくて置かれているのではなく、新馬戦はなだめて進んで上がり34.1秒で直線一気。前走もただ1頭だけ別のレースをして上がり33.4秒。脚質は別に、本質はスピード型を示している。今回は自身も早めに動くだろうし、先行型も早めにスパートして粘り込みたい馬が多い。中山の内回り1800mは合わないように見えて、逆に切れ味がフルに生きる短い直線だろう。

 同様に小回りの方が合いそうなアイスドールと、芝に死角はあっても総合力では一歩リードの公営馬チャームアスリープが本線。鹿戸騎手で人気落ちのジョウノエリザベスも相手に加えたい。

このコラムをお気に入り登録する

このコラムをお気に入り登録する

お気に入り登録済み

1948年、長野県出身、早稲田大卒。1973年に日刊競馬に入社。UHFテレビ競馬中継解説者時代から、長年に渡って独自のスタンスと多様な角度からレースを推理し、競馬を語り続ける。netkeiba.com、競馬総合チャンネルでは、土曜メインレース展望(金曜18時)、日曜メインレース展望(土曜18時)、重賞レース回顧(月曜18時)の執筆を担当。

バックナンバー

新着コラム

アクセスランキング

注目数ランキング