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東京記念・回顧

  • 2006年10月09日(月) 23時49分
東京記念(10月5日 大井 サラ3歳上 別定 南関東G2 2400m 不良)

▲(1)マズルブラスト 2分34秒0
◎(2)ボンネビルレコード 5
○(3)エイシンチャンプ 9
 (4)カイジンクン アタマ
 (5)ゴールデンイースト クビ
……………………
△(6)トネノヒカリ
△(7)ウエノマルクン

単540円
馬複400円
馬単980円
3連複200円
3連単1890円

 マズルブラストの圧勝だった。カイジンクンが好ダッシュでハナを切り、1000m通過64.0秒の超スロー。マズルブラストは、その2〜3馬身後ろを付かず離れず淡々と追走する。スムーズかつリラックス。力みのないフォームは、やはり4歳秋の成長だろう。4コーナー手前、鞍上のGOサインと同時に前を捕らえ、直線は余裕十分の独走だった。「後ろから(ボンネビルレコードが)いつ来るか、いつ来るかと気になったが、最後までいい手応えで走ってくれた。道悪上手もあるけれど、心身ともパワーアップ。ムキにならず理想的な競馬ができた」(今野J)。記者は予想の時点で、同馬を「マイラータイプではないか…」などと書いたが、どうやらそれは違っていた。昨春クラシックの尻すぼみは、馬自身の成長が遅れていたこと。現実に今回陣営は「ピリッとした脚がないから、ここで長い距離を試してみる」、そういうコメントを出していた。ひとまずパワー優先、距離万能と、改めて評価する。次走は明言されなかったが、仮に川崎JBCなら、マイル、クラシックとももちろんOK。

 ボンネビルレコードにとっては、今回重い58kg、そして道悪が何とも不利な状況だった。さまざま意識して的場文Jは早めの競馬。しかし4コーナー、いったん迫った2馬身ほどの差が、逆に直線突き放された。それでもボンネビル自身は、当時8kg増でイレ込みもなく、はっきり充実一途がみてとれた。末脚勝負。自らのフォームに徹し連対確保なら、十分合格点とも考えていい。元より、マズルブラスト、ボンネビルレコードは、シーチャリオット世代、No.2〜No.3のエリートだった。このレース、確かに5馬身、9馬身、大味にみえるが、“本格派”が先につながる競馬をした、その意味では密度が濃い。エイシンチャンプは、中団待機、向正面から仕掛けて出たが、思うように脚が伸びず、2着ボンネビルからさらに9馬身の差がついた。今春JRA→大井(小林分場)転入。地力、格で大井記念を制したが、ダートそのものに大きな適性が感じられない。カイジンクン、ゴールデンイースト、一見勝負権のなさそうな馬と僅差では、今後も展望が厳しくなる。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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