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平和賞・回顧

  • 2006年10月30日(月) 23時49分
平和賞(10月25日 船橋 サラ2歳 定量 南関東G3 1600m 不良)

▲(1)キンノライチョウ 1分40秒4
○(2)フリオーソ    ハナ
△(3)レイズミーアップ  2
◎(4)ネバーオブライト  5
 (5)ブリリアントレディ 5
 …………………
△(6)ミウラリチャード
△(8)ポッター

単540円
馬複280円
馬単930円
3連複810円
3連単4,380円

 キンノライチョウが、2歳馬らしからぬしぶとさで勝ち切った。好スタートからごく自然流に先手をとり、1000m通過61.3秒のマイペース。首を下げ、全身をしなやかに使った柔軟なフォームで、鞍上ともぴたり折り合いがついている。直線あと1ハロン、外からフリオーソ、レイズミーアップ、2頭が一気に迫ってきたが、そこでもう一度加速する余裕があった。「4コーナーを回って馬が少し息を抜いた。そのぶん追って伸びたと思う。精神面で課題はあるけど走りますね」(張田騎手)。単なるスピード馬ではないということ。雨上がりの高速馬場、それでも1600m1分40秒4なら水準以上(04年シーチャリオットと同タイム)。最後ハナ差ながら、内容自体“完勝”といえるだろう。

 キンノライチョウは、父マチカネキンノホシ、480kg台、栗毛の牡馬。デビューから2、1、1、2着、この日5戦目で2歳初重賞をモノにした。マチカネキンノホシはシアトルスルー直仔、アルゼンチン共和国杯(2500m)などを勝ったステイヤー。現役時、少しズブいくらいの馬とみえたが、タヤスツヨシしかり、アメリカンボス、ブラックタキシードしかり、こうしたタイプが地方ダートで意外なほどいい仔を出す。時計のかかる深い砂、そこでパワー、持久力が生きる結果か。ともあれキンノライチョウは、12月13日川崎「全日本2歳優駿=1600m交流GI」の優先出走件を獲得した。完成度が高く、なおかつまだまだ成長力を残すイメージ。JRA馬相手でも夢がふくらむ。

 フリオーソはおっつけながら中団追走。位置取りはけっして理想的でもなかったが、直線キンノライチョウに並ぶまでの脚が素晴らしく速かった。父ブライアンズタイムらしい瞬発力。ゴール際差し返されたのはキャリア2戦だけに納得できる。この日さらに馬体が増えて508kg。川島正行厩舎、ダーレーの期待馬という片鱗は十分みせた。期待した岩手ネバーオブライトは、結果的にアウェーの厳しさとキャリア不足。パドックで再三立ち止まるような仕草があり、本馬場入場にも厩務員さんがてこずっていた。格好がついたレースぶり(好位追走)で4着なら、ひとまず合格点と考えたい。レイズミーアップは、直線いったん突き抜けるかという勢いをみせそこで止まった。しかし、父トーホウエンペラー(01年東京大賞典馬)を思わせるバランスのいい好馬体。全国レベル通用の下地は感じた。

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日刊競馬地方版デスク、スカイパーフェクТV解説者、「ハロン」などで活躍。 恥を恐れぬ勇気、偶然を愛する心…を予想のモットーにする。

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