ベルグコマンダー(牡 美浦・清水美波 父コマンダーインチーフ、母ベラミロード)
母ベラミロードは宇都宮競馬が生んだ歴史的名牝。地元で北関東ダービーなど数々の重賞を制覇したほか、南関東に遠征して東京盃(交流GII)、TCK女王盃(交流GIII)を快勝、中央でもユニコーンS(GIII)2着、根岸S(GIII)4着などの成績を残した。血統も素晴らしく、その母ベラミスキー、半兄イヴニングスキー、半弟ベラミチケット、同ブリッジクリアーも宇都宮の主要重賞を勝っている。本馬はベラミロードの初子で、父はコマンダーインチーフ。ダート路線での活躍が期待される。
マチカネエベッサン(牡 栗東・藤岡健一 父デインヒル、母マチカネハマチドリ)
母マチカネハマチドリは未勝利馬だが、その全弟マチカネオーラは中京記念(GIII)を勝っている。引退後、アイルランドに渡り、デインヒルと交配して本馬が誕生した。「サンデー×デインヒル」の組み合わせからはSunday Joy(03年AJCオーストラリアンオークス-G1)、シックスセンス(06年京都記念-GII、05年香港ヴァーズ-香G1・2着)などが出ている。その逆配合となる本馬は大きな可能性を秘めている。芝向きの中距離タイプだろう。
アグネスマクシマム(牡 栗東・河内洋 父アグネスタキオン、母エアシャロン)
半兄
エアピエールは佐賀記念(交流GIII)の勝ち馬。父がフジキセキからアグネスタキオンに変わったものの、同じサンデーサイレンス系なので血統構成は似ている。「アグネスタキオン×ノーザンテースト」の組み合わせからは来春の牝馬クラシックを狙うダイワスカーレットなどが出ている。アグネスタキオン産駒は母系にスタミナ血脈を入れたものが出世する傾向にあり、Herbager系のBig Spruceが入る本馬はその条件を満たしている。芝・ダート兼用の中距離タイプ。
アロープラネット(牝 栗東・山内研二 父ブライアンズタイム、母アローキャリー)
母アローキャリーは13番人気で桜花賞(GI)を勝ったほか、阪神ジュベナイルフィリーズ(GI)では9番人気で2着となった。コンスタントに走るわけではないが、大舞台では不思議な底力を発揮して上位に食い込む馬だった。本馬はその初子。父ブライアンズタイムも大舞台に強いタイプなので、人気薄で大レースに出走した際には注意したい。芝向きのマイラーだろう。
オメガグッドラック(牝 美浦・高橋祥泰 父マンハッタンカフェ、母ベリアーニ)
半姉
オリーブクラウンはオークス(GI)3着、フラワーC(GIII)2着という成績がある。本馬の父マンハッタンカフェはサンデーサイレンス系の新種牡馬で、現在のところJRAの新種牡馬勝利数ランキングでアドマイヤコジーンに次いで第2位につけている。アドマイヤコジーン、タニノギムレット、ジャングルポケットのように重賞勝ち馬を擁しているわけではないが、晩成型なのでそのうち必ず大物を出してくるだろう。本馬はオークス向きのスタミナを備えた好配合馬。使いつつ上昇してくるタイプ。