テレビ埼玉杯(11月20日 浦和 サラ3歳以上 別定 南関東G3 1400m)
南関東、平成19年度の「開催日割」及び「重賞日程」が発表された。開催日数は18年度より2日減の274日、大井の日曜日開催がわずかに削られた形にとどまり、懸念されたほどの“後退”はなかった。年末開催は大井、5月Gウィークは船橋が確保し、こちらもほぼ例年通り。正月開催は18年度に続き川崎がとった。陽の短い冬場はナイター設備がないと厳しく、結局この日割(どの場所がどうとるか)は、今後もう動かないかもしれない。
重賞日程。交流Gに影響する大きな変更点はなかったが、新設重賞が1つ、復活重賞が2つ。新設は12月30日、大井で予定される「3歳上牝馬・1600m」(レース名未定)、復活は川崎・「鎌倉記念」(サラ2歳)、さらに浦和「しらさぎ賞」は、サラ3歳→3歳以上牝馬と条件を変えて行なわれる。記者個人は正直首をひねってしまう。牝馬偏重。「関東オークス」など交流Gは別にして、南関だけの牝馬重賞が11レースも存在すること。全重賞数が53だから、この番組は明らかに不公平、的外れというしかない。もう1つ、数年前から感じている短距離偏重。19年度、1600m以下の重賞が24レース、全体の40%以上を占めてくる。スピード重視の趨勢を考慮しても、ややバランスが崩れていないか。今週「テレビ埼玉杯」も、昨年から1900→1400mに変更。よくも悪くも生まれ変わったレースといえる。
◎ベルモントストーム
(58石崎隆)
○クリアーザコースト
(56戸崎)
▲グリンセレブ
(54今野)
△カセギガシラ
(58的場文)
△ベルモントソレイユ
(58御神本)
△チョウサンタイガー
(58酒井)
△マクロプロトン
(56桑島)
エスプリフェザント
(52森下)
ブローザウインド
(54真島)
ベルモントストームに勝機が回った。重賞3勝を含む[7-5-1-6]。そのわりにイメージがすっきりしないが、2歳時、東京ダービー1番人気(4着)など、もともと期待値が高いため。父アジュディケーティング、血統通りの短〜マイラーと割り切れば、一連の歩み、戦歴も納得がいくだろう。前走川崎「オープン」2着。8か月の長休明けを思えば合格点の発進で、体質面にややひ弱さがあるだけに、今回叩き2戦目あたりがひとまずピークと推測できる。デビュー時の凄み、大物感はともかく、ニューイヤーC(浦和)、京浜盃、京成盃グランドマイラーズと制してきたスピードと瞬発力。現実に昨年このレースもブルーローレンスの2着、ロッキーアピール、ブラウンシャトレーに先着している。メンバー有利。このチャンスは逃がせない。
クリアーザコーストは、その川崎オープンを転入初戦ながら見事な逃げ切り。JRA1000万3勝の実績があり、一気にタイトル奪取でも不思議ない。問題は後手に回った際で、ベルモントソレイユ、ブローザウインド、エスプリフェザント、同型を捌ききれるかがカギになる。短距離で爆発力があるカセギガシラ、意外に1400m向きのグリンセレブ、実績豊かなベルモントソレイユまで、ほぼ互角の評価としたい。大穴は、前走桑島騎手に手が替わりこれはという見せ場があったマクロプロトン。