シャローム(牡 栗東・安達昭夫 父マヤノトップガン、母カーロッサ)
チャクラ(03年ステイヤーズS-GII、04年目黒記念-GII)の全弟にあたる。この配合の鍵はRed GodとNijinskyのニックスにあり、同じパターンから誕生したマヤノトップガン産駒には、マイネルイェーガー(03年スプリングS-GII・3着)、オーシャンエイプス(07年きさらぎ賞-GIII・4着)などがいる。兄と同じく芝の中長距離タイプだろう。
ファビラスボーイ(牡 美浦・堀井雅広 父ジャングルポケット、母ファビラスラフイン)
母ファビラスラフインは3歳秋に秋華賞(GI)を勝ち、続くジャパンC(GI)でもシングスピールのハナ差2着となった名牝。繁殖牝馬としてはこれまでにシュペリユール(5勝)、ラブリネスオブパリ(3勝)などを出している。気性面に難のある子が目立ち、スピードを伝えきれていないので、重賞戦線で活躍するような産駒はまだ出していない。本馬の父はジャングルポケット。母系にNorthern DancerとCaroを併せ持つ配合はフサイチホウオー(重賞3勝)と同じ。ダート向きの可能性もある。
ファンドリピース(牝 栗東・岩元市三 父ボストンハーバー、母ファンドリポポ)
母ファンドリポポはサンスポ杯4歳牝馬特別(GII)、朝日チャレンジC(GIII)、シンザン記念(GIII)と3つの重賞を制した名牝。繁殖牝馬としてもファンドリリョウマ(99年名古屋大賞典-交流GIII・3着)を出している。産駒はダートを得意とするものが多く、本馬の父ボストンハーバーもダート向きのスピードタイプなので、ダート短距離が主戦場となりそうだ。
メイショウボンハオ(牡 栗東・松永昌博 父ブライアンズタイム、母テンザンストーム)
母は名馬タイキシャトルに土をつけた馬として知られ、最終的には準OPで走った。繁殖牝馬としてはテンザンアモーレ(2勝)、エアラホーヤ(1勝)などを出しているが、まだ大物は出ていない。ブライアンズタイムを父に持つ本馬は期待大。「ブライアンズタイム×Storm Cat」の組み合わせからはファレノプシス(98年桜花賞-GI、98年秋華賞-GI、00年エリザベス女王杯-GI)が出ている。芝・ダート兼用の中距離タイプ。
メインストリーム(牡 栗東・角居勝彦 父アグネスタキオン、母チェイスザウインド)
母チェイスザウインドは未勝利馬だが、その兄弟にベガ(93年桜花賞-GI、93年オークス-GI)、マックロウ(01年京都記念-GII)、近親にアドマイヤベガ(99年日本ダービー-GI)、アドマイヤドン(03年フェブラリーSなどGIを7勝)がいる良血。「アグネスタキオン×トニービン」の組み合わせからはキャプテントゥーレ(07年デイリー杯2歳S-GII)、ショウナンタキオン(05年新潟2歳S-GIII)が出ている。芝向きのマイラー。
モンテクリスエス(牡 栗東・松田国英 父シンボリクリスエス、母ケイウーマン)
母ケイウーマンは京都4歳特別(GIII)を勝ったほか、重賞で上位入線を繰り返した。繁殖成績もまずまずで、マチカネキララ(06年札幌記念-GII・3着、06年エプソムC-GIII・3着)、トニーディアマンテ(準OP)などを出している。本馬の父はシンボリクリスエス。母は早い時期に活躍したあと、古馬になって成長力を欠くところがあった。この父は晩成型の中長距離血統なので母の弱点を補っている。配合構成も悪くないので期待大。
オールタイムベスト(牝 栗東・池江泰寿 父ブライアンズタイム、母ウィルダネスストーム)
2代母Wilderness SongはスピンスターS(米G1)などGレースを5勝。カナダの最優秀古牝馬に選ばれた名牝だった。これにStorm Catをかけて母ウィルダネスストームが生まれ、これとブライアンズタイムの間に本馬が誕生した。「ブライアンズタイム×Storm Cat」という組み合わせからはファレノプシス(98年桜花賞-GI、98年秋華賞-GI、00年エリザベス女王杯-GI)が出ている。基本的にはダート向きで、1600〜1800mがベスト。
グラップラー(牡 美浦・田村康仁 父マンハッタンカフェ、母ブラダマンテ)
史上2頭目の牝馬三冠馬スティルインラブ、ラジオたんぱ賞(GIII)の勝ち馬ビッグバイアモン、ラジオたんぱ賞(GIII)4着馬ダイワネバダの半弟にあたる良血。「マンハッタンカフェ×Roberto」という組み合わせは底力十分。スピード面の課題さえクリアできれば大物に育つ可能性もある。芝向きの中距離タイプ。