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芝の中長距離でおもしろいフサイチエナジー

  • 2008年01月08日(火) 23時46分
 シセイハルカ(牝 美浦・宗像義忠 父マンハッタンカフェ、母シーヴィーナス)
 半姉にシルキーラグーン(04年スプリンターズS-GI・5着)、ブライアンズイブ(01年ファンタジーS-GIII・3着)、半兄にシルクトゥルーパー(橘S-OP)がいる。母シーヴィーナスは、その父Dayjur(全欧チャンピンスプリンター)のスピードをよく伝え、繁殖牝馬として成功している。本馬の父は長丁場を得意としたマンハッタンカフェ。ただ、母が伝えるスピードの遺伝は強固なので、兄姉と同じように短いところで活躍するはずだ。

 チアズアブソーブ(牡 栗東・西浦勝一 父サクラバクシンオー、母チアズスミレ)
 半兄にマイソールサウンド(05年阪神大賞典-GII、03年京都記念-GIIなど重賞5勝)とマイハッピークロス(07年福島記念-GIII・5着)がいる。この2頭の父はタマモクロスで、本馬の父はサクラバクシンオー。まったく違ったタイプの競走馬になりそうだ。芝向きのスプリンター〜マイラーだろう。神経質なところが出なければおもしろい。

 フサイチエナジー(牡 美浦・戸田博文 父ブライアンズタイム、母カーレス)
 半兄Tawqeet(父Kingmambo)は3歳時に英セントレジャー(G1)で3着となり、翌年、オーストラリアに渡ってコーフィールドC(G1)とメトロポリタンH(G1)を制した。2代母Bargerは「鉄の女」の異名をとった女傑トリプティク(5カ国でG1を計9勝)の全妹。本馬の父はブライアンズタイムで、母系にNijinskyとRivermanを併せ持っている。まったく同じパターンの配合馬にエリモブライアン(01年ステイヤーズS-GII)がいる。芝の中長距離タイプだろう。

 クレバーマリリン(牝 美浦・石毛善彦 父Gone West、母Cassis)
 母Cassisは3歳時にイギリスでミューシドラS(G3)を勝ち、コロネーションS(G1)で4着に食い込んだ活躍馬。これにMr.Prospector系のGone Westを付けて生まれたのが本馬。基本的にスピード型ではあるものの、決して軽いタイプではなく、底力のあるしっかりとした血がベースとなっているので好感が持てる。芝向きのマイラーだろう。

 グーゴル(牡 美浦・萩原清 父タニノギムレット、母ベンチャービジネス)
 母ベンチャービジネスは未勝利馬だが、父が大種牡馬Danzig、母がアメリカで2つのG1を含めて4つの重賞を制したStrategic Maneuverという良血。繁殖牝馬としては悪くなく、これまでにエンドレスビジネス(準OP)とエイミングポイント(1000万下)を送り出している。本馬はタニノギムレットが父。芝・ダート兼用の中距離タイプだろう。

 サイレントフォース(牡 美浦・藤沢和雄 父シンボリクリスエス、母サイレントハピネス)
 母サイレントハピネスは現役時代にローズS(GII)、サンスポ賞4歳牝馬特別(GII)を勝った活躍馬。古馬になってからは牡馬に混じって重賞で上位争いをしている。繁殖牝馬としてはウルヴズグレン(準OP)、パラダイスバード(1000万下)、ハッピーペインター(500万下)と確実に勝ち上がる産駒を出しており悪くない。本馬の父は07年の新種牡馬チャンピオンに輝いたシンボリクリスエス。距離的には万能で、古馬になってから完成する。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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