アッパーミドル(牝 美浦・武市康男 父ヘクタープロテクター、母タカトモアップ)
珍しい宮城産馬。母タカトモアップは2勝馬だが、その全姉ハイフレンドコードは現役時代に阪神牝馬特別(GII)を勝ち、府中牝馬S(GIII)で2着となった活躍馬。母の父Tunerupは異系色の強いステイヤー血統なので繁殖牝馬として期待できる。本馬の父はMr.Prospector系のヘクタープロテクター。母系のスピード不足を補っており悪くない。芝向きのマイラー。
ニシノプトゥリ(牝 美浦・尾形充弘 父タニノギムレット、母ニシノマイヒメ)
母ニシノマイヒメは、ニシノフラワー(92年桜花賞-GI、91年阪神3歳牝馬S-GI、92年スプリンターズS-GI)、ニシノタカラヅカ(05年ファンタジーS-GIII・3着)を兄弟に持つ良血で、現役時代はフォーティナイナー産駒らしいパワーを発揮してダートOPまで出世した。本馬はその初仔。父タニノギムレットはウオッカ(07年日本ダービー-GI、06年阪神JF-GI)、ヒラボクロイヤル(07年青葉賞-GII)、ゴールドアグリ(06年新潟2歳S-GIII)の父。芝・ダート兼用の中距離タイプだろう。
ホーリーグレイル(牝 栗東・池江泰郎 父ブライアンズタイム、母アンブロジン)
全兄にノーリーズン(02年皐月賞-GI)、半兄にグレイトジャーニー(04年シンザン記念-GIII、06年ダービー卿CT-GIII)、半姉にロスマリヌス(2戦2勝)がいる良血。母アンブロジンは良血の塊で、今後も牝系の枝葉を広げていくだろう。本馬は全兄ノーリーズンに近いタイプになるはずだが、牝馬だけにマイラー色が強まるかもしれない。
マルブツタイシ(牡 栗東・加用正 父タイキシャトル、母スワンプキャット)
新馬−福寿草特別(500万下)を連勝したシンワインザダークの半弟。父はダンスインザダークからタイキシャトルに替わった。「タイキシャトル×Storm Cat」の組み合わせは成功しており、少ないサンプルからメイショウボーラー(05年フェブラリーS-GI、03年デイリー杯2歳S-GII)、ツルマルオトメ(04年フェアリーS-GIII・5着)などが出ている。芝・ダート兼用のマイラー。
ミッションヒルズ(牝 栗東・池江泰郎 父アグネスデジタル、母タイキダイヤ)
母タイキダイヤはクリスタルC(GIII)を勝ったスピード馬で、兄弟にタイキフォーチュン(96年NHKマイルC-GI)、タイキリオン(02年ニュージーランドT-GII)がいる良血。これにアグネスデジタル(ドリームシグナル、エイムアットビップの父)を付けて本馬が誕生した。母系のスピードの源泉であるTudor Minstrel、Bold Ruler、Raise a Nativeといったスピード血脈をしっかり継続した好配合。芝向きのスプリンター〜マイラーだろう。