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スティンガー産駒の超良血馬タイガーファング

  • 2008年03月18日(火) 23時46分
オウシュウフリート(牝 栗東・領家政蔵 父コロナドズクエスト、母マックスフリート)
 母マックスフリートは東海公営で一時代を築いた女傑で、全日本サラブレッドC、東海菊花賞、岐阜王冠賞、東海ゴールドCなど主要レースを勝ちまくった。繁殖成績も優秀で、オペラハウスとの間にミラクルオペラ(01年白山大賞典-GIII、01年マーキュリーC-GIII)をもうけている。本馬の父はコロナドズクエスト。ダート向きのマイラーだろう。

コンゴウマライカ(牝 栗東・山内研二 父ダンスインザダーク、母ズーナクア)
 母ズーナクアは現役時代にアメリカでオークリーフS(GI)など重賞3勝。日本にやってきてからダイヤモンドS(GIII)を勝ったトウカイトリック(父エルコンドルパサー)を産んだ。本馬の父はダンスインザダーク。スタミナに秀でた種牡馬なので、兄と同じく芝の長距離で頭角を現しそうだ。晩成型なので長い目でみたい。

タイガーファング(牡 美浦・藤沢和雄 父Kingmambo、母Stinger)
 母Stinger(スティンガー)は、本馬と同じく藤沢和雄厩舎に所属し、阪神3歳牝馬S(GI)、京王杯スプリングC(GII)[2回]など重賞を5勝した名牝。繁殖牝馬としてはこれまでにフレンチアイドル(父フレンチデピュティ)、スコルピオンキッス(同)を産んだが、前者は5戦0勝、後者はJRA1戦0勝と中央での成績は振るわない。本馬の父はKingmambo。エルコンドルパサー、キングカメハメハ、アルカセットなど多数の名馬を送り出している世界最高レベルの種牡馬。スティンガーから新味を引き出すことに期待したい。

マイネルフリーデン(牡 栗東・白井寿昭 父アグネスデジタル、母リターンキャスト)
 半兄オーシャンエイプスは新馬戦を圧勝したあと、停滞期間を挟んで500万特別−1000万特別−1600万特別と3連勝。デビュー戦の直後に「ディープインパクトの再来」と騒がれたのは大げさだったが、凡馬でもないことは成績が証明している。本馬はその半弟。父アグネスデジタルは今年の3歳が初年度産駒で、ドリームシグナル(08年シンザン記念-GIII)、エイムアットビップ(07年阪神ジュベナイルフィリーズ-GI・3着)、ヤマニンキングリー(08年きさらぎ賞-GIII・3着)などの父。芝向きのマイラーで底力もあり、気性の難しさが出なければおもしろい。

【2006年生】

メテオストリーム(牡 栗東・松永幹夫 父ノーリーズン、母ゲイアティーガール)
 父ノーリーズンは皐月賞馬で、今年の2歳が初年度産駒。ブライアンズタイム産駒にしては素軽さのあった馬で、名繁殖牝馬アンブロジンの子という良血もセールスポイント。初年度産駒は21頭と少ないながら意外に成功する可能性もある。本馬はガルヴァニック(07年セントライト記念-GII・5着)、ポンデローザ(OP)の半弟にあたる。ノーリーズンはNorthern Dancerを含まないので、本馬が母の父にNijinsky(その父Northern Dancer)を持ってきたのは悪くない。芝向きのマイラーだろう。

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68年生まれ。血統専門誌『週刊競馬通信』の編集長を務めたあと97年からフリー。現在は血統関係を中心に雑誌・ネットで執筆活動を展開中。 関連サイト:栗山求の血統BLOG

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