東京プリンセス賞(5月15日 大井 サラ3歳牝馬 定量54kg SI 1800m重)
○(1)ブライズメイト 1分56秒3
(2)ハタノギャラン 1.1/4
△(3)トミノプラネット クビ
(4)ミッシェルラブ 3/4
(5)ミスガイア クビ
…………………
△(6)インカローズ
▲(7)フィリアレギス
△(8)ガッツマンテン
◎(9)リモーネフレイバー
△(15)ブルーザミント
単610円
馬複4080円
馬単9280円
3連複71130円
3連単323060円
ブライズメイトが、息の長い末脚で混戦を断ち切った。好勝負を演じた馬、大半は桜花賞組で占められたものの、その着順となるとガラリ一変。スピード競馬(浦和1600m)→消耗戦(大井1800m)、要求されるものが大きく違った結果だろう。ブライズメイトは440kg台、細身で華奢に映っても精神的な部分で芯が強い。父エイシンサンディ、いかにもそれらしい逞しさを備えている。
ほぼ一斉のスタート。先手主張は外から切れ込んだブルーザミントとみえたが、内フィリアレギスも譲らず、結局コーナーワークで先頭に立つ。以下、トミノプラネット、ニジノムコウ、ミッシェルラブと先団形成、向正面まで動きがない。1000m通過63.0秒、各馬スタミナに不安を抱え典型的なスロー。今日の場合、何よりブライズメイト・山田信騎手の判断が光っている。3コーナー手前から外々を一気にスパート、あっという間に馬群を捕えた。「先生(調教師)と相談した作戦。切れ味より持久力のタイプなので早めに行こうと…。会心ですね。バテる馬じゃないからうまく決まった」。桜花賞は小回り浦和で不完全燃焼(6着)。「暮れの優駿牝馬はいいレース(2着)をしていたし、右回りならと思っていた」(山浦調教師)。1800m1分56秒3は平凡の域を出ず、次走「関東オークス=6月18日・川崎2100m・JpnII」となると未知数だが、ひとまず牝馬第2冠目、ほしかったタイトルをきっちり手にした。同馬にとって“瞬間を切り取った”レースでもあるだろう。
ゴール前横一線、めまぐるしい2着争い。後方待機ハタノギャランが馬混みを縫うように割って出た。ベテラン石崎隆騎手が隙のないレースぶりで瞬発力を引き出している。トミノプラネット3着も吉田稔J快プレー。スローを見越し早めに出る判断が、近況不振だった同馬の闘志を蘇らせた。逆に、人気どころがことごとく期待外れ。フィリアレギスは道中カカる若さで終い失速。インカローズ、ガッツマンテン、さらにリモーネフレイバーも、馬群でもまれるうち中途半端な競馬で終わった。例えば善戦とみえるミッシェルラブ4着も、自身1分56秒7、前走羽田盃(13着)と0.1秒差だからレース自体のレベルがきわめて怪しい。今年も牡馬=牝馬の格差が相当あるか。この部門、今後新勢力が現われないと、統一Gでは厳しくなる。
※重賞の格付けは、新表記を使用しております。