重賞勝ちこそないものの、400キロ前後の小さな馬体でOP特別3勝を含め6勝を挙げるなど、8歳まで活躍を続けた
プリンセスメモリー(牝8)が、7月22日(水)付けで競走馬登録を抹消した。今後は北海道沙流郡日高町のオカダスタッドで繁殖入りする予定。
同馬を管理していた高橋義博調教師は「1番思い出に残っているのは、新潟千直の新馬戦ですね。ゲートの中でガタガタして落ち着かないなど心配がありましたけど、人気薄ながら1番人気の馬をあっさり交わして勝ってくれました。ものすごく根性があって、首が入るスペースがあれば、狭いところも平気で突っ込んでいきます。他の馬を押しのけていったこともありますね。
普段も気の強さはありました。機嫌の良い時には、朝、馬房の前で呼ぶとこちらに寄ってきてくれて脚元のチェックを大人しくさせてくれましたけど、機嫌が悪い時にはプイッとお尻を向けて、脚元をなかなか触らせてくれないこともありました。長い付き合いですから、本当にいろいろなことがあり、それだけ思い出もたくさんありますね」と、これまでを振り返った。
そして「本当にご苦労さまでした。最後のレースになった
バーデンバーデンC(OP・14着)に勝たせてあげられなくてごめんなさい」と、約6年間の競走馬生活をねぎらっていた。
通算成績 39戦6勝
主な勝ち鞍に
ダリア賞(2歳OP・2009年)、オーロC(OP・2013年)、ラピスラズリS(OP・2014年)。2010年のクイーンC(GIII)で2着になっている。
(取材・写真:佐々木祥恵)