上がり32秒8の脚で突き放した。「第35回
新潟2歳S・GIII」(芝1600m)は30日、新潟11Rに18頭で争われ、1番人気の
ロードクエスト(美浦・小島茂)が新潟2歳チャンプの座を手にした。道中は最後方を追走。直線で各馬が外に進路を取るなか、ぽっかりとあいた内から楽々と抜け出し、鞍上の田辺が後続を振り返る余裕の手応えでフィニッシュ。タイムは1分33秒8。4馬身差の2着は12番人気の
ウインファビラス、さらに2馬身差の3着には8番人気の
マコトルーメンが入った。
細かい雨が降りしきる新潟のターフを一頭だけ次元の違う走りで駆け抜けた。
ロードクエストは出遅れから大外一気に突き抜けた新馬戦と同様にスタートで遅れたが、じっくりと最後方に構える。「アク
シデントがない限り、負けることがないと思える手応え。余裕を持って直線を迎えられた」と田辺は自信満々で進めたことを明かす。残り300m過ぎで馬なりのまま先頭に躍り出ると、軽く気合をつけた程度で馬場のいい外めに持ち出しながら“流したまま”ゴール板を悠々と駆け抜けた。想像以上の強さに「正直、びっくりしています」と目を丸くした。
この日も装鞍所で大暴れするなど、まだまだ粗削りな面も残すが、この勝利で夢は大きく広がった。小島茂師は「なかなかこういう馬には巡り合えないし、大きいところを狙っていきたい」と笑顔を見せる。次走は未定。“本気”を見せたら一体どんな強さなのか。数多くの重賞ウイナーを輩出してきた“出世レース”から今年もまたスター候補が誕生した。
提供:デイリースポーツ