新潟2歳S(GIII)を圧倒的な強さで優勝したばかりの
ロードクエスト(牡2)の取材をするために、
小島茂之厩舎を訪ねた。
「あのスタートでしたから、最後方からの位置取りも仕方ないですね。最終的にはジョッキーの判断ですけど、レース前から内に入れるように言っていました。最後はあの脚を使ってくれましたから。今のところオンとオフができています。ただ新馬の時は装鞍所で大人しかったのですが、この前はうるさかったんですよ。そのあたりを気を付けてやっていきたいですね。普段は大人しいですけど、馬に対すると強いところを見せていますよ。
競馬自体の疲れはあるのでしょうけど、戻ってきてからも飼い葉もペロリと食べていました。今週中にナカクラ
ファーム(茨城県)に放牧に出します。今後はまだはっきり決まっていませんが、
朝日杯FSか
ホープフルSをと考えています。中山競馬場で走っていないですし、経験させる意味でも
ホープフルかなとも思いますけどね。その前に1度使うかどうかは、オーナーサイドとも相談して決めます」と小島調教師。
馬房の前で撮影をしていると「顔に特徴があるんです。横からの方がわかりますよ」と担当の埜口将英さんが教えてくれた。写真でうまく伝わるかはわからないが、横から見てみると、額から鼻の上あたりまでがかなりへこんでいる。いや反っているというべきか?
「形がF1のレーシングカーや新幹線の前の部分みたいで、空気抵抗が少なくて速く走れるのかなとよく皆と話をしているんです(笑)」(埜口さん)
カメラを向けると興味津々でレンズを覗き込み、小島調教師が現れるとその体にまとわりついていた。「こうやって自分からじゃれてきますけど、人間側から遊んでやろうとすると嫌がるんです。自分をちゃんと持っている馬だなと思いますね」と小島調教師は、
ロードクエストと笑顔で戯れていた。(取材・写真:佐々木祥恵)