台風の影響で、激しい雨が打ち付けた栗東トレセン。各陣営、難しい調整を強いられるなか、名将・藤原英師は
ストレイトガールを芝コースへと導いた。
単走でしまい重点の追い切り。5Fから進出し、馬場のやや外めをリズミカルに駆け抜けた。鞍上の姿勢は微動だにせず、余力十分にフィニッシュ。タイムは5F69秒0-37秒6-12秒7と目立たないが、躍動感あふれる動きは目を引いた。
見守った藤原英師は「(台風で)予定が狂ったが、ここまでしっかりと負荷をかけてきたから。動きを確認する程度だったけど、内容は良かったと思う」と納得の表情。騎乗した田中博助手も「いい感じだった。目標は先だけど、ここでお釣りを残してというつもりはない。中途半端に仕上げて、反動が出る方が怖いから」と万全の態勢を強調した。
春の
高松宮記念(13着)は馬場が渋っていたうえ、大外枠が当たる不運。「条件が合わず、悔しい思いをした」と指揮官は唇をかんだ。だが、反撃を期した
ヴィクトリアマイルでは、条件が好転。経験の少ないマイル戦ながらも、全てがかみ合い、悲願のGIタイトルを手にした。
秋の最大目標は
スプリンターズS(10月4日・中山、芝1200m)。ス
プリント適性は高く、軽い馬場でさえあれば確実に結果を出せる。「この先、招待されれば香港へ行きたい。もう一度、GIという舞台で勝ち負けの競馬がしたいな。先を見据えたレースをしてほしい」とトレーナー。視線の先には2度目の香港遠征が見えている。ワンランク上の走りで、GI馬が好発進を決める。
提供:デイリースポーツ