第76回
菊花賞から一夜明けた26日、
菊花賞を制した
キタサンブラックは自厩舎で普段どおり過ごした。清水久師は愛馬の無事を確認。改めて昨日の感動をかみ締めていた。
「上手く乗りましたね。最高の騎乗じゃないですか。2枠4番を上手くいかしてくれた。(他の馬たちが)向こう正面から急に手が動き出しましたが、そこでよく辛抱しながら位置取りに意識しながら上手いことついていってくれました」
510キロでデビューした大型馬は夏を越した
セントライト記念で532キロまで成長。大型馬ゆえに仕上げはなかなか思うようにはいかなかった。
「
セントライト記念は良化がスローで。状態がなかなかいいころに戻りきってくれませんでした。大型馬ですし、調教だけで本調子に持っていくというのはなかなか難しかったです。使いつつかな、というかんじで挑みましたが、結果を出してくれて。夏の成長もあったんでしょうが、
セントライト記念の勝利で能力があるのを再確認しました。
セントライト記念のあと、再び乗り出したあとの状態はまさに“一変”しました。本当にガラッと変わりましたね。相当な上積みがありましたから、
菊花賞前は状態には相当自信ありました」
菊花賞から一夜明け、厩舎初のGI制覇の感激を改めて味わった。
「昨晩は美味しいお酒をたくさん飲みました。嬉しいですね。今朝も起きてから朝一番で
菊花賞のビデオを見ました(笑)。
ワイドショーも見ましたよ。オーナー(北島三郎氏)の熱唱が大きく取り上げられていたね。凄いですね」
次走は
有馬記念や香港国際競走などが視野に入っているが、具体的には未定とのことだ。
「数日間、栗東トレセンで様子を見たあと、短期放牧に出すことになると思います。来年もありますし、オーナーと相談して決めたいと考えています」
(取材・文:花岡貴子)