4年ぶりに
大井競馬場で行われる
JBCクラシック。これまで大井では5戦4勝、GI・10勝目を狙う
ホッコータルマエは5枠10番からスタートを切る。
「確かに大井は走りなれていますね。でも、この馬に関してはどれだけ自身の調整が出来ているか。それが大事でしょう。馬場状態や競馬場、枠順は問いませんからね」と、担当の相良助手は愛馬に絶対的な信頼を置いている。
ホッコータルマエは典型的な叩き良化型だ。しかし今回は
帝王賞から4ヶ月ぶりの実戦となり、休み明けのレースとなる。しかし、陣営はその点に不安な様子はみせていない。
「いまでも叩き良化型なのは変わりありません。でも、今回は休み明けといっても前走の
帝王賞より雰囲気は良さそうなので心配はしていませんね」
昨年の
JBCクラシックは、ドバイ遠征中に発症した疝痛の影響で春シーズンを全休からの7ヶ月の休み明け。しかも、盛岡への輸送という厳しい条件での戦いだった。
「昨年の秋との比較はもちろんですが、これまでの中で実にいいかたちで秋を迎えることができました。この中間の追い切りでも躍動感のある走りをみせてくれています。さらに言えば、この春はドバイ帰りから着地検疫を経て
帝王賞へ挑みましたが、このときより“休養明け”的なかんじがしませんね。いい状態ですよ」
2日午前9時、
ホッコータルマエは大井に向けて栗東トレセンを出発した。小雨の中、慣れた様子でそつなく馬運車に乗り込んだ。
「仮に田んぼのような馬場になっても、晴れ上がって乾いたとしても、馬場を問わずに走ってくれるでしょう。無事に秋シーズンをスタートして欲しい。それだけですね」
(取材・文:花岡貴子)