「第33回
東海S・GII」(ダート1800m)は24日、中京11Rに12頭で争われ、4番人気の
アスカノロマン(栗東・川村)が1分51秒9のタイムで快勝。待望の重賞タイトルを手に入れた。道中は逃げた2番人気
モンドクラッセ(2着)の直後を追走。直線半ばで先頭に躍り出ると最後は2馬身差をつけてゴールを駆け抜け、
フェブラリーS(2月21日・東京、ダート1600m)への優先出走権を獲得した。さらに3馬身半差の3着は1番人気の
ロワジャルダン。中団から脚を伸ばしたものの、ここ2走の勢いはなく上位2頭に詰め寄ることはできなかった。
「強かったですね。逃げる馬は分かっていましたから2番手へ。追い切りの段階から状態の良さを感じていました」。そう振り返る太宰にとっては、12年
札幌記念の
フミノイマージン以来となる重賞制覇。だが、笑みはない。「人馬ともにまだ当てにしづらいところはあるのですが、この勝利で馬自身、力をつけたと思うので頑張っていきたいです」。強い視線で、GIへの思いを言葉に通わせた。
アスカノロマンを担当する佐藤剛厩務員(50)は、太宰の父である故・義人調教師を厩舎スタッフとして支えた一人。「どうしてもアイツ(太宰)と大きいところを勝ちたかったので、本当にうれしい。これでおやじさんに顔が立ちました」。天国の師に届けた、誓いの1勝でもあった。
川村師は「
フェブラリーSに行かないといけないでしょう。力をつけています」と砂の頂上決戦を視界に捉えた。さあ2.21へ。今度は東京のマイルで天下取りを目指す。
提供:デイリースポーツ