「第60回阪急杯・GIII」(芝1400m)は28日、阪神11Rに18頭で争われ、好スタートからハナを奪った1番人気ミッキーアイル(栗東・音無)がそのまま押し切り、14年スワンS以来となる重賞5勝目を奪取。高松宮記念(3月27日・中京、芝1200m)の優先出走権を手に入れた。勝ち時計の1分19秒9は、94年スワンSのサクラバクシンオーに並ぶコースレコード。3/4馬身差の2着は4番人気のオメガヴェンデッタ、さらに首差の3着には5番人気のブラヴィッシモが入った。

「ハナに行ってからは自分のリズムで乗ることができました」。テン乗りで1番人気に応えた松山は13年シルクロードS(ドリームバレンチノ)以来のJRA重賞V。落馬負傷で休養中の浜中からの乗り代わりだったが、戦前に主戦から騎乗方法のレクチャーを受けたという。

　中山競馬場で見届けた音無師は「あのペースで行って、坂を克服してくれたんだから」と満足そうに笑顔を見せた。

　次は昨年3着と涙をのんだ高松宮記念だ。「香港馬(昨年の勝ち馬エアロヴェロシティ)が来るようだけど、1200mでもこの形で行ってくれれば」と小細工なしの競馬で挑む。「(鞍上は)替えられないよね」と松山で挑むことも決定。桶狭間でも快速ぶりを発揮する。

提供：デイリースポーツ