美浦Wに現れたルージュバックは、テンに少しもたついたように見せた。ところがどうだ。3角から一気にピッチを上げると、スムーズなコーナリングで4馬身ほど先行していた僚馬2頭の内にスッと取り付く。そして、直線に向くと一気にかわし去った。タイムは4F53秒6-39秒0-12秒8。1日に帰厩。これが正味2本目の時計だが、放牧先で十分乗り込んできた。「オークス(2着)の時と同じパターン。当時と仕上がりとしては変わらない。帰厩して体重が460キロ台。間があいた分やや増えたが、追って絞れてくると思う。半マイルからしっかり出た。(テンには)よく我慢してくれたし、おおむねいい状態で出せると思う」と大竹師はうなずいた。

　今後の路線を占う一戦になる。10着に敗れた有馬記念は、3角まで抜群の手応えで運びながら直線での伸びを欠いた。「結果的に位置取りの差があった。力は出せたと思う。直線で流れ込むような形になったのが、距離なのか坂なのか。今回で分かると思う」と指揮官は分析する。

「以前、適性は2000m以上と思っていたが、マイルも視野に入れている。2歳から素質に期待してきた馬。実りの年にしたい」。2か月後のヴィクトリアマイル(5月15日・東京、芝1600m)を見据えて、大事な始動戦になる。

提供：デイリースポーツ