ついに決めた。16年ぶり、7人目の
JRA女性騎手として注目を集める藤田菜が、24日の浦和3Rで待望の初勝利を飾った。3月3日の“ひな祭りデビュー”から22日目。中央・地方合わせて36戦目(中央22鞍、地方14鞍)でつかんだ初白星は、04年6月20日に増沢(旧姓牧原)由貴子元騎手が挙げて以来、実に11年9か月ぶりの
JRA女性騎手による美酒。この日は6Rでも連勝を決めるなど手綱がさえ渡った。
多くのファンが詰めかけた浦和で決めた。藤田菜七子が騎乗した3Rの
アスキーコードは好発からすんなりとハナへ。3角では早くも場内からどよめきが起こり、大きな拍手で迎えられた直線を悠々と一人旅だ。2馬身差の完勝を決めると、ゴール後は2着馬に騎乗した的場文と歓喜のタッチを交わした。
「本当にうれしい。お世話になった全ての人に感謝したいです。(
アスキーコードには)ありがとうのひと言。この勝利をまず両親に伝えたいです」と喜びを口にする。レース後の口取りでは、大勢のファンから「おめでとう!」の祝福を受けて、「正直、うるっときました」と満面の笑みで応えた。
初参戦の
浦和競馬場に「思っていた以上にト
リッキーで難しいコースでした」と話していたが、さらに菜七子の手綱はさえ渡る。6Rでは
ウインアンビションを駆り、好位から差し切って騎乗機会2連勝。同馬を管理する畠山師は「うまく立ち回ってくれました。一度も掲示板に乗ったことのない馬を勝たせてくれたんだから、100点満点の騎乗です」と笑顔だった。
この日は7鞍に騎乗し、(11)(1)(1)(11)(9)(2)(11)着でフィニッシュ。「きょうここで乗せてもらったことは絶対に忘れないと思う。死ぬまで忘れられない一日になりました」。全国各地でフィーバーを起こすアイドル騎手が新たな1ページを刻んだ。
提供:デイリースポーツ