豪脚で3強を撃破!「第76回
皐月賞・GI」(芝2000m)は17日、中山11Rに18頭で争われ、8番人気の伏兵
ディーマジェスティ(美浦・二ノ宮)がコースレコードに0秒1迫る1分57秒9の
皐月賞レコードで1冠目を奪取。1馬身1/4差の2着は3番人気の
マカヒキ。さらに1馬身1/4差の3着に1番人気の
サトノダイヤモンドが入った。なお、2番人気の
リオンディーズは4位に入線したが、ゴール前の進路妨害で5着に降着となった。
3強の下馬評と向正面で真向かいに吹いた強風。そして百戦錬磨の鞍上の冷静な手綱。全てがかみ合った。前半1000m通過58秒4の速い流れで後方14番手を追走。「有力どころが前がかっていた。ここは焦ってはいけないと」。蛯名がしっかりと手綱を押さえて後方でじっくりためる間に、向正面では早め先頭に立った2歳王者リオンがまともに向かい風を受けていた。
「強風でペースが速いんだか遅いんだか分からない、乗りづらい日だった。それでこんな展開になったのかもしれない」。冷静に分析した関東が誇る大ベテランは「オレも年をとったから、慌てなかったのが良かったかな」と笑った。
腹をくくった騎乗ぶりに、二ノ宮師は「ジョッキーが冷静にやってくれたのが一番。“初めて”感心した」。笑いを誘いながら、ともに2着に奮闘した、
凱旋門賞での
エルコンドルパサーや
ナカヤマフェスタの手綱も任せた名手を称えた。
目指すはもちろんダービー(5月29日・東京、芝2400m)での2冠制覇だ。24度目の挑戦で悲願のVへ。「もともと東京の方がと思っていた馬。おとなしいお利口さんで、操作性が高い。楽しみですよ」。蛯名が自信を持って、ダービージョッキーの称号を獲りにいく。
提供:デイリースポーツ