「NHKマイルC・G1」(8日、東京)
3歳マイル王決定戦に“三本の矢”を放つ須貝厩舎。個性豊かな顔触れだが、中でも4カ月半の休養で急成長した
シャドウアプローチは、大舞台に強そうなタイプだ。昨年の
朝日杯FSでは11番人気の低評価を覆し、3着に好走。僚馬の
シュウジ(5着)と
イモータル(9着)に先着を果たした。仕上がり万全となれば、大駆けがあっても驚けない。
1週前追い切りが行われた4月27日。G1へ送り出す3頭に熱視線を注ぐ須貝師の口からポロッとこぼれたひと言を見逃さなかった。「
シャドウアプローチがええ。かなり成長しているよ」。
昨年の
朝日杯FS3着以来、4カ月半ぶりの実戦。当初は
ニュージーランドTでの復帰を目指していたが、挫石で予定が延びる誤算があった。それでも、指揮官は「その分、早く目標を切り替えられた」と順調な仕上がりを強調。調教を進めるごとに「想像以上に良くなってきた。全体的に実が入ってきた」と成長力に目を見張る。
休み明けの上にG1挑戦と、クリアすべきハードルは高いが「
朝日杯FSは上の2頭(1着
リオンディーズ、2着
エアスピネル)が強かったが、よく頑張っていた。今は具合がいいし、東京でも際どい競馬(京王杯2歳S3着)をしているからね。面白い存在になると思うよ」とニヤリ。G1・3着の底力は軽視できない。
レースでラ
イバルとなる僚馬2頭も負けてはいない。
イモータルは前走の
共同通信杯で、のちに
皐月賞を制した
ディーマジェスティの2着。「精神面が大人になってきた。東京のマイルも合うので、落ち着いてレースに臨めれば」と期待を込める。
スピード自慢の
シュウジも「状態は申し分ない。前走を見ると、この馬は少し怒らせて走るぐらいの方がいいみたい。あとは距離さえ持ってくれれば」と転厩2戦目で上積みは大きそうだ。
体型、毛色、性格など、全く違ったタイプの“三本の矢”。チーム一丸となって、3歳マイル王の座を獲りに行く。
提供:デイリースポーツ